2022年4月17日
新潟北 第50回水替無宿人供養祭
【新潟北】4月17日、佐渡市相川瑞仙寺(青木錬誠住職)において日蓮宗相川護法会主催(法輪寺住職大澤妙説会長)による第50回水替無宿人供養祭が開催された。本年は第50周年に当たり、身延山久遠寺より豊田慈證布教部長並びに布教部員、日蓮宗相川護法会会員、檀信徒、地元有志の方々、立正佼成会等総勢70名の参加になり、佐渡金山道遊の割戸より約2キロの道のりを唱題行脚し無宿人墓前で回向し、供養場である瑞仙寺へ向かった。 「無宿人」とは江戸時代、様々な理由により宗門人別改帳から除かれた人々を言い、幕府は無宿人が増えると治安が乱れるという理由で無宿狩りを行い安永七年(一七七八年)から文久元年(一八六一年)までの八十三年間に千八百七十四人の無宿人が囚人のように佐渡へ送られこの世の地獄といわれた鉱山での過酷な重労働を強いられ多くのものが帰国できずにこの地で命をおとした。供養祭は今から50年前、旧相川日蓮宗護法会会長であった青木錬昇上人(瑞仙寺前住職)が立案し毎年4月の第三日曜日に行われている。参加した地元の方は「無宿人の方々の作業のお陰で佐渡金山の繁栄がある。無宿人の方の苦労を忘れてはいけない、供養はなくてはならないもの」と語る。佐渡金山は来年ユネスコ世界遺産登録を目指している。無宿人の方々の想いを忘れてはいけない。