2022年4月8日
徳島 12年に1度の寅年大祭
【徳島】海部郡海陽町の法華寺で4月8・9日、12年に1度の寅年大祭が営まれ、県内外から檀信徒など約70人が参列した。
同寺祖師堂に奉安される日蓮聖人坐像は日蓮聖人が伊豆御流罪中に感得された梅の霊木より造立されたと伝えられ、大阪府和気の妙泉寺、鳥取県阿毘縁の解脱寺と共に「一木三躰のお祖師様」と呼ばれる。当地に祀られることとなった伝えにより、日蓮聖人と同じく焼き討ち・刀傷・流難の御難に遭われたお像として、またその霊験により県内外より信仰を集めている。
寅年大祭の由来は同寺が寛永三年(1626)寅年に当地に遷座開創されたことによる。
従来はお像を輿にお乗せし、稚児多数が引き町内を「出開帳行列」、その後、漁船数隻にて海上より同像が天正16年(1588)阿波法華村(現徳島市八万町法花)より漂着、毎夜海が光り輝いたという手倉の海上聖跡で読経する「船渡御」を行う盛大な行事であった。今大祭はコロナ禍でやむなく規模を縮小、法要のみとなった。
大塚教行住職を導師に8日夜、同像のお衣更え法要、翌9日、大法要が営まれ、法要中、県内修法師によるご宝前法楽と参拝者への大衆法楽加持が行われた。
今回お像のお衣を寄進された信者の垂水敬子さん(岡山県住)は「コロナでなかなかお参りにくることができなかったがやっと思いが通じました」と感激の涙を流された。