2022年2月1日
東京東 教師研修会
【東京東】東京都東部伝道センター(布施慈宣東京都東部伝道センター長)主催の教師研修会が二月一一日、本所本久寺(持田貫信住職)にて開催され、二五名(オンライン出席含む)の管内教師が出席した。
開会に先立ち、沖真弘宗務所長は、昨今増加傾向にある墓じまいやコロナ禍に乗じて仏事へ消極的になる檀信徒等に言及し、我々日蓮宗寺院が危機的状況に直面してるとした上で、「このような危機的状況をなんとか打破しなければならない。コロナ禍においてこのように多くの教師が参加しているのは、その思いの顕れに思う。この研修会で、打開策のヒントとなることを各聖が持ち帰れるよう期待している。」と挨拶を述べられた。
今回の研修会は、二部構成となっており、まず、一部では持田貫信東京都東部選出宗会議員が講師として「教師にとって大切な一+三」をテーマに講演をなされた。
持田宗会議員は、以前の宗務院勤務時期の経験と議員就任以降に持つようになった視点を通じ、自身が感じた疑問を述べながら、宗門のあるべき本質と各教師個人のあるべき姿に言及した。
すなわち、宗門は日蓮宗の本体ではなく組合的なサポート組織であり(教師にとって大切な一)、その支援の元で教師は「信仰を基盤として人々の訴えに耳を傾け救い導き、また自分自身も救い励んでいくべき」と述べられ、最後に、その実証とも言うべき御遺文として『諸法実相抄』を引用し「教化・行学・信心」が「教師にとって大切な三」であると示された。
二部では、一部で講師を務められた持田宗会議員と、布施伝道センター長による対談が藤井教祥上人をモデレーターとして行われた。
対談では、モデレーターから投げかけられたLGBTQや法要のオンライン配信等いわゆる昨今の沸騰ワードについて、教師や寺院がどう取り組んでいくべきか、対談者がそれぞれの見解を述べ、大いに意見がかわされた。
最後に、布施伝道センター長は、閉会の挨拶として、「日本人は政治の話を嫌がる傾向にある。しかし、良い世の中になるには、国民それぞれが国の政治を考えるべきである。同様に良い教師として正しく布教していくためには日蓮宗という組織やその政策について学び考えてこいくことが大事である。そういった意味で、今回の持田宗会議員の講演は多くの参加者にとって意義深いものであったのではないか」と、思いを述べられた。