2019年2月16日
埼玉 国祷会
【埼玉】修法師会(仁部前崇会長)は二月十八日、嵐山町光照寺(八代大照住職)を会場に国祷会を開催し僧侶檀信徒合わせて約六十名が参加した。当日は前日からの大風も収まり、厳しい寒さながらも穏やかな天気に恵まれた。法要に先立ち青年会(杉英憲会長)による行脚隊が、力強く団扇太鼓を打ち鳴らした。午後零時半、荘厳に飾り付けられた本堂内で、法華和讃会(金子妙香会長)の十名が御宝前に美しい調べで和讃を奉演。引き続き仁部会長が開堂を宣言し、修法師の力強い読経の声、木剣の音が堂内に響き渡った。開堂式終了後、修法師が水行場に向かい、下帯一つで大きな声で肝文を唱え勢いよく桶で水を被ると、その迫力に圧倒されながら手を合わせる檀信徒の姿があった。続いて、特別加持祈祷を申し込んだ参加者に、祈祷修法の木剣が振られた。心身の邪気を払い、悪鬼を退け、それぞれの守護神の力をさらに強めるべく、頭と背中に法華経を書写した撰経を頂く法楽加持が行われた。修法師会では毎年、その年の荒行堂成満僧を招き「大祈祷会」を開催してきたが、今年度は五十数年ぶりに埼玉県からの入行がなかったため、今年は県内の修法師が出仕して国の安泰と県内各寺院檀信徒の安寧を祈る「国祷会」として開催した。挨拶に立った仁部会長は「今年は『国祷会』と改め、我々修法師みんなが水を被り、一生懸命読経をしようという初めての試みです。新しい元号をお迎えする年でもあり、再スタートを切るには相応しい年です。我々も精一杯努力しますので、どうか皆様も法華の信仰を心新たに信行に励んでいただきたいと思います」と参加者に述べた。檀信徒からは「力強いご祈祷に感激しました。大きな力をいただけて参加して本当に良かった。来年もぜひ参加したいです」と喜びの声が聞かれた。