2019年2月15日
三重 大宮泰幸師帰山式
【三重】2月15日。三重県名張市の妙栄寺(大宮憲幸上人住職)において、妙栄寺修徒 大宮泰幸上人の大荒行堂第参行成満帰山奉告式がとりおこなわれた。午前9時前に大宮上人のほか計6人の成満僧が到着。境内の石庭は綺麗な波の形に整えられ、上人の帰山をまだかと檀信徒、師父の大宮上人や家族ら50人弱が到着を待ちわびていた。帰山式当日の天候は曇り、身を切るような寒さで天気予報では雨となっていた。
水行披露の前になると曇り空から光が差し、冷たい空気が少し和らぐのを感じた。午前10時より妙栄寺本堂において帰山奉告式が厳修。大宮上人は修法師会会長 高津憲城上人(三重県伊勢市常明寺住職)より許証授与と祝辞を賜った。高津上人は日蓮聖人が富木常忍に送られた『真間釈迦仏御供養逐状』を引用し、大黒天神を供養することで所願成就、現世安穏、後生善所の楽を受けられると述べ、大黒相乗という重要な相伝を受けられたことは大変喜ばしい事であると祝辞を述べられた。次いで、三重県宗務所長 高島行勝上人(三重県四日市市妙延寺住職)より祝辞が述べられた。高島上人は、無事成満出来た事へのお祝いを述べられた後、大荒行で得られる修法道の法力の有り難さ、そしてそれを檀信徒の皆さんにお返し、師父やお祖師様に給仕する事で益々修法道に励み寺門の興隆に役立てて欲しいとお祝いの言葉を述べられた。次いで檀信徒を代表し、総代の東川益裕さんから祝辞を受けられた。東川さんは現代社会の抱える諸問題を挙げられ、大荒行で得た功徳を檀信徒に、世の多くの人に与え、広宣流布、立正安国の実現に役立てて欲しいと述べられた。
次に、師匠である大宮憲幸上人から謝辞が述べられた。大宮上人は、最初に各方面へのお礼を述べられ、大黒天人と対話をする力を得た泰幸上人に悩みや苦悩を打ち明け、大黒天神、妙栄寺勧請の諸天善神からのお言葉を授かって欲しいと述べられた。最後に、大宮泰幸上人本人から謝辞が述べられた。父と兄が参行を成満しており自らの人生の一つの目標として参行成満を掲げていたが、初行と再行の時とは違い、家族を持った事で後ろ髪を引かれる思いで修行に赴いたと語った。しかし、置いてきた大切な家族に、入行中に産まれた長男に顔向け出来るよう精進しなければならないと意志を強く持ち、険しい顔をした鬼子母神に厳しく叱られ、優しい顔の大黒天神に励まされる事で修行に邁進する事が出来たと語り、大荒行を成満して立派になるのではなく、修行で培ったものを檀信徒の皆様にお返し、木険を振って皆様の悩みを解消し、祈願を成就させて貰うことで初めて立派になれるのだと成満に満足せず、更なる精進を重ねる旨を伝えられた。