2018年7月14日
青森 檀信徒協議会総会と研修会
【青森】日蓮宗青森管区檀信徒協議会(北澤一郎会長)は7月14日、「平成30年度日蓮宗青森管区檀信徒協議会総会並びに研修会」を青森市のワ・ラッセで開催し、約45人の護持会長や役員などが参加して研鑽を深めた。
開会の言葉、玄題三唱に続き、秋田堯瑛青森県宗務所所長が、先般行われた身延・龍口団参の御礼と、800年慶讃法要の成功のために支援と協力をお願いしたいと挨拶を述べ、その後総会に入った。
研修会では、『福祉理美容の現場で感じていること』と題して、青森市Omotenashi(おもてなし)代表の大柳拓也氏が講演を行った。福祉理美容とは、介護施設や病院、刑務所等の入所者のために実際に病院や施設などに赴き、散髪や髪染め、パーマなどをする職業をいう。大柳氏は私財をはたいて、六畳ほどの広さに店舗並みの施設を持つ出張理美容車を完成させた。全国では100台ほどが稼働しているが、雪国仕様の出張理美容車は皆無で、東北・北海道圏内では初めてとなる。開業当初こそ運営に行き詰まりを感じたが、今では認知度も上がり、稼働率が上がってきているという。寝たきりや病気の種類によっては1人に5時間もかかることもあるが、そのような方々でも綺麗になりたい、あきらめたくないという気持ちは同じく持っている。カットを終えると皆テンションが上がり、鳴いて喜ぶ場面に何度も遭遇したと話す大柳さん。来店した翌日に息を引き取る場面に遭遇するなど、福祉理美容は死を身近に感じる職業だと話して締めくくった。要心寺の檀信徒で福祉施設に勤める三橋光子さんは「施設に入所すると、『施設カット』と言ってみんな同じ髪型にさせられ、オシャレを禁止するところがある。でも入所者も白髪染めやパーマをすると、気持ちも行動も若返って良い結果につながることが多い。ぜひこれからも施設のお年寄りのためにがんばってください」と激励すると、会場内から大きな拍手がわき起こった。
その後に行われた懇親会では、参加者全員が和気藹々と親交を深めた。