2018年4月24日
福井中・戦争のない次世代へ「遺骨収集の現場からみる沖縄戦」
【福井中】4月24日(火)福井中部社教会会長馬田行景師は越前市妙勧寺において、講師に具志堅隆松氏(沖縄戦遺骨収集ボランティア『ガマフヤー』代表)を招き、「遺骨収集の現場からみる沖縄戦」の講演会を僧侶、檀信徒併せて約30人のなか開催した。
馬田会長は、「沖縄で戦歿者の遺骨収集を続けている具志堅氏が幼少の頃、よく大人から『遺骨は家族が捜しにくるから触っちゃダメだよ。』と言われたという。これまで収集された戦歿者の遺骨は約18万体で、身元が分かったのはたったの4体だけ。いずれも2003年から始まったDNA鑑定によるもので慰霊のためにも戦歿者の遺骨を収集して、戦争のない次世代を作るための精神的な礎となれば。」と挨拶をした。
また具志堅氏は、「沖縄戦で20万人余の戦死者を出し住民にとっては4人に1人が殺されるという災厄をもたらした。戦死者の遺骨はほとんどが身元を判明することができないため遺族のもとへ帰ることができなかったが、近年のDNA鑑定によって身元を判定することができるようになり、今は国や県もDNA鑑定の実施に向けて動き始めている。大事なことは、沖縄戦の被害者である県民が、沖縄戦を自分たちの歴史として主体的にかかわることで、沖縄戦を風化させないで次世代へ継承するためにも、われわれ県民が戦歿者の遺骨を家族の元へ帰そうという思いが20万人余の戦歿者の供養になると思う。厚生労働省へ戦歿者遺骨のDNA鑑定を早急に求めていき、民間人遺骨のDNA鑑定も促していきたい。」と話した。