2018年3月5日
神奈川3 台湾バシー海峡戦没者慰霊法要
【神奈川3】管内教師有志(小田原市 正蓮寺住職 山田泰彦代表)、寺族・檀信徒含む十五名は三月五日(月)~九日(金)、台湾南端にあるバシー海峡戦没者慰霊施設潮音寺で追善法要を行った。
台湾とフィリピンの間に位置するバシー海峡は、大東亜戦争末期、南方に向かって航海中の船舶が、米軍の潜水艦による魚雷によって撃沈され、「魔の海峡」「輸送船の墓場」といわれ、この海峡で少なくとも十万、最大で二十六万とも言われる多くの犠牲者が出たとされ、長年日本政府との国交が無いため実態は知られず、又、供養もされていなかったという。
潮音寺は、一九四四年八月にバシー海峡付近にて、輸送船が撃沈された後、十二日もの間漂流し、まさに九死に一生を得た故中嶋秀次氏(二〇一三年十月、九十二歳で死去)が一九八一年にその半生と私財を投じ、この海峡で戦死した戦友たちのために建立した台湾最南端の猫鼻頭に位置するお寺である。
一行は潮音寺にて法要そして海峡を見渡す海岸で読経唱題し献花を行った。
現在は中島氏の遺志を継ぐ地元篤信の方とボランティアによって維持されており、お堂全体の老朽化が進み我々日本人として課題を残す供養の旅であった。一行は台湾を縦断し台北市法華寺を参拝し帰路に就いた。