2017年5月20日
埼玉・富士見市性蓮寺で除幕入魂式
【埼玉】平成二十九年五月二十日、富士見市の性蓮寺(関根教●《さんずいに元》住職)において額装壁画の除幕入魂式が行われた。この壁画は、志木市の大進建設株式会社会長、大野進氏より性蓮寺諸堂の新改築等の建設事業に携われたことへの感謝として寄贈された。壁画は二枚あり、一枚は天竺から一番尊い教えである法華経が御所車に乗ってこの世に来界するのを、笛・太鼓を鳴らして歓喜する天女の図。もう一枚は右手に法主を、左手に経典を持った日蓮聖人に蓮の花を差し上げに行く天女の図が色鮮やかに描かれている。絵の構想は大野氏によるもので、製作は大野氏が師事している、日展会員で審査員であるさいたま市在住の画家、石原進氏が手がけた。素材は雲肌麻紙で三重の裏打ちしパネル板に張り付け、外気を遮断するためパネル板を入れている。画材は天然岩絵の具にて金銀箔泥を使い仕上げたので永久に変色しない。縦110センチ横360センチのまさに大作である。午後3時30分、関根住職を導師に法要が始められた。読経の後、寄贈者である大野氏のかけ声を合図に、総代・関係者による除幕が行われ、二枚の大きな絵が参列者に披露された。その後、式衆による開眼入魂の修法が行われ、迫力ある祈祷の声が性蓮寺の本堂に響き渡った。法要終了後、関根住職は挨拶で「きっかけは大野家の法事の際、位牌棚の上の壁が真っ白で寂しいから絵を描かせてくれという大野さんのお話しからでした。絵の構想は大野さんご自身によるもので、石原先生に筆を執っていただき、本当に素晴らしい額装壁画となりました。参詣していただく多くの檀信徒の皆さんに、鑑賞するのではなく拝していただき、この本堂が心の修行の場所となればありがたい。」と話し、参列者に感謝を述べた。最後に寄贈者である大野氏が挨拶し「性蓮寺の本堂や鬼子母神堂、鐘楼堂の建築、山門の改修など手がけさせて頂き、建設業者としてこの上ない幸せを頂きました。私も90才になり、私の生きた証として、また並々ならぬお世話に成った関根住職への感謝のしるしとして奉納させていただきました。今日、魂をふきこんでいただき、命が入ったこの絵をなるべく多くの方が拝して下さるように希望します。」と話した。