全国の通信記事
2020年6月12日号
京都1 横川定光院護持顕彰会春季法要
【京都1】6月12日、日蓮聖人ご遊学の地である横川定光院(滋賀県大津市)で令和2年度横川定光院護持顕彰会春季法要が行われた。この法要は、近畿教区各管区が輪番制で担当し、今回は京都府第一部宗務所主催のもと法要が執り行われた。今回は新型コロナウイルス感染拡大防止の為、檀信徒の参拝が中止、法要時間も短縮するなどして開催。
法要では、中川法政宗務総長の名代より京都府第一部宗務所所長橋本一妙師に委嘱状が交付された。橋本一妙師の導師のもと、京都第一部修法師会を式衆に、京都各本山の貫首猊下臨席のもと、読誦唱題が横川の地にこだました。
その後、場所を京都府第一部宗務所へ移し、令和2年度横川定光院護持顕彰会(阪田兼光会長)の総会が開催され、宗務院より栗原啓允教務部長他、近畿12管区の宗務所長、役員・事務局員の24名が出席した。
議事では、各担当より平成31・令和元年度事業報告、平成31・令和元年度決算報告、平成31・令和元年度監査報告、令和2年度事業計画案、令和2年度予算案の報告があり全会一致で了承された。
また、高橋教行定光院主任より平成31・令和元年度定光院活動報告がされ、団体参拝者・月別の団体個人の参拝人数等を表やグラフを用いて詳しく説明された。特に現在蔓延しているコロナウイルスによる影響が定光院の参拝者へも影響している事が報告された。
会議は終始和やかに進み、沢山の意見があり今後の定光院の隆昌の為に繋がる有意義な意見の交換の場となった。
2020年6月10日号
「三密を避けないで」―成仏への道―
私たちが身近に感じていた芸能人が、新型コロナウイルスで亡くなったニュースは衝撃的であった。荼毘に付された遺骨は、感染を避けるために接触しないようにと玄関先に置かれ、まるで宅配の荷物のように受け取るしかない憔悴した遺族の姿。今、世界中が直面している新型コロナウイルスは、「あたりまえ」であった今までの様式のみならず、社会の在り方という概念さえも大きく変えようとしている。
感染予防のためには「3密を避け、人との接触を8割減らす」と言い、全国に緊急事態宣言が出され、自粛が一層強いられた。3密とは、密閉、密着、密接の3つの密だ。安倍晋三首相や小池百合子東京都知事が会見の際に「感染拡大を予防する新しい生活様式の在り方」の中で、感染回避の方法として使われた新たな造語である。しかし、3密とはもともと仏教の中で示された言葉であることは、あまり知られていない。仏教でいう三密とは、身(身体的行為)、口(言語表現)、意(心におもう働きや作用)の三業が、仏の教えと合致して成仏されることを言う。新型コロナウイルスで用いる「3密」のために、成仏への道「三密」をないがしろにはしないでほしいと思う。
ところで、乳幼児教育にも携わっている立場から言うと、未来を担っていく子どもたちには、希望へと繋がる環境の中で育ってほしいと強く願っている。幼稚園は、4月の緊急事態宣言以来、ご家族に登園の自粛をお願いし、出できるだけ家庭で保育をしていただくように促した。しかし、6月の再開をめどに子どもたちが園へ帰ってくるが、保育界では課題が山積している。その1つに、子どもたちの心身ともに健やかな発達には、「ふれあい」という人と人の心と身体の密着が、とても重要だと説いてきたことがある。
人は「ふれあう」ことによって悲しみや痛みを癒し、不安を安心に変え、喜びを共有することができる。「ふれあい」は、人として大切なコミュニケーションツールである。この経験の積み重ねは、人間が生涯にわたって、豊かな社会性を持った人格を形成する基礎をつくるものとして、保育の現場で意識的に「ふれあい」を取り入れ、親にもその大切さを積極的に啓発してきた。しかし、感染防止のために人との間隔は2メートル空けて接触を避け、食事の時は対面でなく横並びで座る。日常的にマスクをして会話するという新しい生活様式を現状では仕方がないと割り切れないものを感じている。
それならば今、私たちができる三業と三密はないかと考えた。「身」1・家に閉じこもっていても身なりを整え、規則正しい生活をしよう。2・呼吸を整え体の緊張をほぐし、丁寧にボディーチェックしよう。3・できるだけ笑顔でいよう。「口」1・人に関心を持ち、「ありがとう」という言葉をたくさん使おう。2・自分の思いを言葉に出して言ってみよう。3・自分からポジティブなコミュニケーションを発信しよう。「意」1・自分の心が揺らいだり、こだわったりするのはなぜか? 心を整理して見つめてみよう。2・未来に希望のあるイメージを描こう。3・自分と自分以外に大切な人を心に描こう。4・日本だけでない世界が平和になることを祈ろう。
新型コロナウイルスとの闘いは始まったばかり。長い共存の時代となるだろう。それを乗り越えるためにも、この三業修行を実践してみてほしいと思う。それは仏に到る道でもあるのだから…。
(論説委員・早﨑淳晃)

■本質を見抜く力
作曲家の仕事の様子をテレビで紹介していた。いつもその作曲家は悩んだ末に突然メロディが浮かび、音符が降り注ぐように落ちてくるのだと言っていた。耳には外から入る音をもとに、聴覚が新たに音を作り出す機能があるらしい。雑音でかき消された言葉を脳が想像して補うというのだ。例えばド、ミという音を聞くと耳の奥でソが鳴るという実験結果がある▼コラム子の好きな曲に「みだれ髪」(美空ひばり)がある。レコーディングのとき、ひばりさんは1ヵ所音を上げずに歌った。作曲した船村徹さんが最後まで上げるか、下げるか迷った箇所だった。その箇所が頭の中で違和感の鐘が別の音を鳴らしたのだろう▼奈良の刀匠河内國平氏は、「刀鍛冶はとかく注目されることが多いが、数多く作刀した中からいいものを選べばいい。しかし包丁などを作る野鍛冶は数多く作ったうえに、過酷な使用条件に晒される。それで刃こぼれでもすれば、一発で信用を失う。こっちの方が本当は偉い」と。一流は物事の本質を知るという。本質を見抜くことは容易ではない。気付かずに済むことの方が多いだろう。間違った情報、批難ばかりが多く飛び交う閉塞感の強いいま、「こころを柔軟」にして前を向こう▼〽一人じゃないから、キミが私を守るから(歌手AIの「Story」)、の歌詞が浮かぶ。聞こえてくるはずだ。トンツク、トントンと。(汲)




















