鬼面仏心

2014年2月20日号

インド旅行の誘いを受けたが、

インド旅行の誘いを受けたが、予定がとれず断念。過去に仏跡を辿ったことを想い出す。印象に残るのがまずは水だ。水道水が飲めないなどとはそれまで考えもしなかった▼次にトイレ。バス旅行でトイレ休憩は必須。しかし都会地でなければどこでも、取りあえず用を足すことができた。これについて、国内では苦い経験をしたことが想い出される▼自坊の団体参拝旅行の時だ。滞りなく日程をこなした帰途、後はバスで走るだけとの安心感から、車中でビールを配った。飲まない人の分まで勧められ、これも飲んだ▼間もなく添乗員に「次の休憩は何分後」と問う羽目になった。「あと20分くらいかね」と冷たい返事。居ても立ってもいられないとは、こんな時のためにある言葉だと思った▼目先のことに囚われず、先行きを考えて行動することが如何に大切か。身を以て知らされた出来事であった。トイレがある、安全な水がある。当たり前だと思っていることが、実は当たり前ではないのがこの世の姿だ。何気なく唱えているお題目も然り▼「智者に我義やぶられずば用いじとなり」とは『開目抄』の一節だが、法華経お題目・仏の真意を見究め、人と社会のあるべき姿を伝え広めようとの宗祖の強い思いがそこにある。ただ後ろをついて行くだけではなく、宗門、僧侶檀信徒ともに宗祖に習い、真実の姿を見定めて歩むことを、いま一度心すべきだ。(直)

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2014年2月10日号

ひと月ほど前、あるお檀家の

ひと月ほど前、あるお檀家に月命日に朝8時頃に伺った。居間に入ると小学生の女児がテレビを食い入るように視ている。NHKの朝ドラ「ごちそうさん」だ。少し前にこの番組が子供にも人気だと聞いていたが、「なるほど」と納得。食べ物の場面がよく出るのがその理由の一つだという▼日本食がこの度ユネスコ無形文化遺産に登録された。世界各国で日本食ブームでもある。寿司、天ぷら、刺身ばかりではなくラーメンも人気だ。ヘルシーなだけではなく、本当に美味しいと受け入れられている。その人気度はイタリア料理、フランス料理に次いで3位。事実、日本食レストランは6年前で世界に24000店あり、いまも増え続けている。日本食レストランではナイフとフォークが用意されているが、常連客は箸を使う。確かにテレビを視ていると外国人が実に上手に箸を使って食べている姿は珍しくない。日本食を美味しく食べようと一生懸命に練習したのだろう。料理はその国に合うように工夫して調理し、しかも評判がいいという。その国の舌に合わせるのはいいのだが、その中で本来の日本食からかけ離れているものもある▼信仰生活においても、得てして周りのウケのいいようにしがちな私たちである。法華経のみ教えも、お祖師様のお言葉も自分勝手な解釈をして、真実の教えからかけ離れることであってはならない。(汲)

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2014年2月1日号

いよいよ年金を受け取る年齢に

いよいよ年金を受け取る年齢になった。国民年金である。今までどれほど納めていたのかわからないから何歳まで生きてどれほどいただけば元を取った形になるのかもよくわからない▼小生は長生きとは無縁と常々考えていたので年金を60歳から受け取ることにした。銀行に行き、その旨を伝えると窓口の女性は大いに喜んでくれ、ついでに65歳まで受給を待った場合とを比較したグラフを見せてくれた。両者の交差する年齢は77歳。つまり77歳以上長生きをする人は65歳まで待った方が受け取る総額が多くなるということだ▼77歳といえばほぼ日本の男性の平均寿命である。当然60歳からいただいた方が良い。こんな表があるのならなぜ一般に公表しないのかと聞いたら、政府が許可しないのだそうだ。誰もが60歳支給を請求したら大混乱になるのだろう▼一方で、年金を納めない人が増えているそうだ。納める余裕がないというべきかもしれない。高校生の16㌫が貧困家庭で生活をしているという事を考えれば、さもありなんと思う。年収によって年金支給年齢を変えるというのはどうだろう。「たかが数万円」と言える裕福なご老人もいる。その数万円で家族を養っている人もいる。檀信徒の方々にも年金生活をしておられる方が多い。みんなが安心して暮らせる社会を作りたい。 (寮)

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新年のご挨拶。

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