2024年12月1日
■10円玉がない!
スマホを利用して自分のスケジュールを管理している人が多い。病院で検査を受けたとき、スマホの電源が突然入らなくなった。次の予約を取るのにスケジュールが分からなかったため、公衆電話から家に連絡しようと思ったが、そんなときに限ってお札しかない。仕方なくコンビニで、欲しくもないガムを買って小銭を手に入れた。そのときほど10円玉の有り難さを感じたことはなかった▼10円玉と千円札を比べたとき、購買力だけを見て、千円札には10円玉の100倍も価値があると考えがちだ。しかし10円玉にできて千円札や1万円札にできない仕事もあるのだと再認識させられた。「欲しくもないガム」と書いたが、そのガムがあったおかげで10円玉を手に入れられ、無事に病院の予約を入れることができた。世の中には役に立たないものなどありはしない。晴れの日の傘も、真夏のストーブも、いま役に立っていなくても、じっと出番を待っているのだ▼役に立つ立たないとか損得だけでものごとを判断する。そんな人間の姿を仏さまは戒める。その仏さまのみ心に従って日蓮宗が提唱する理念が「いのちに合掌」。すべての存在を敬い、感謝することだ。「自分なんて世の中の何の役にも立っていない」などと卑下することはない。「いのちに合掌」する。それだけであなたは十分世の中に役立っている。 (友)




















