オピニオン

2022年2月20日

■窓のない列車

小学生の孫に「窓のない列車って見たことある?」と聞かれた。貨物運搬の車両か、家畜を乗せて運ぶための車両だろうと答えたら大笑いされた。それでは外が見えないではないかというのだ▼どうも話が合わない。窓がなければ外が見えないのは当たり前だろうというと今度は相手が首をひねる。どこで見た列車なのかと尋ねると、京都の嵯峨嵐山から出ているトロッコ列車だという▼嵯峨野トロッコ列車はテレビでも度々紹介されており、ご存知の人も多いだろう。山陰本線の旧線を利用した観光列車で、桂川の源流である保津川渓谷に沿って走る。眺望を楽しむために、一部の車両は側板や床まで素通しの構造になっている。まさしく窓がないのである▼表現は同じでも正反対の状況をそれぞれが浮かべていたことに驚いた。窓がない、即ち全面が壁に塞がれている=外は見えない。これに対して、窓がないとは壁がない完全開放=外を観るためだとは思いもしなかった▼本紙2月1日号の論説で岡田真水論説委員が、社会における自分の価値や居場所を見出せず孤立する人の存在を憂えて互いの価値を認め合う社会の実現を訴えている▼窓は外界との接点だ。窓を開いて外を見る。また心の窓を閉ざすなどと表現する。コロナ禍の今、部屋の窓だけではなく心の窓を開放し、まずは外の風を感じることから始めていきたい。(直)

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