2021年12月20日
■水のごとく…
1年経つのは全く早い。昨年の今頃は外出自粛の中、おウチ時間を有効にと部屋の片付け、その実は断捨離に励んでいた▼着古した洋服はもち論、新品同様のお気に入りのズボンも、胴回りが窮屈なものはこの先痩せて再びこれを着用することはないだろうと処分した。とにかく今をおいては決心が鈍るとばかりにどんどん捨てまくった。その結果、部屋はきれいに片付いた▼さらに今ひとつ、片付け以外にもおウチ時間の有効活用として運動の時間を組み入れた。境内の坂道を負荷を掛けて歩くなど、かなり真剣に取り組んだ。これもまた成果が出た。目に見えて胴回りが細くなったのである▼ところがズボンがどれもぶかぶかになった。あの捨てたズボンが今となっては残念でならない。ため息交じりに見渡すと、整頓された部屋はまた元通りの雑然とした空間に戻っているではないか。一時の気分に任せてあれこれと動き回っても、それを続けなければ元の木阿弥。このままでは、せっかくのダイエット効果も早晩消えてしまいかねない▼日蓮聖人は「火の如き信、水の如き信」と説かれる。信仰とは如何に盛んでも燃え尽きてお仕舞いではなく、退することなく続けることが大事だと説く。コロナ禍が収束するかに見える今、ダイエットも感染予防も、怠ることなく続けることが大切だと、自戒するこの頃である。 (直)