2014年10月10日
会議などで上京した時を利用して、東京の姉夫婦
会議などで上京した時を利用して、東京の姉夫婦と暮らしている母と、在京の弟、子どもたちと一緒に食事をする。年に3、4回だろうか▼母は大正生まれで今年満96歳になる。さすがに歩くのは大変そうだが、外で食事を共にできるほど元気だからありがたい。養子にきた身としては姉夫婦にも感謝である▼ふと、あと何回会えるのだろうかと考えた。欲張ってあと5年であろうか。母方の祖母は100歳を超えていたから、長命の血筋と期待している。年3回として、1回の食事に4時間、15回だと60時間。日数にすれば2日間半。親孝行の余命はおよそ3日ということになる。なんと少ないことであろうか▼親はいつまでも元気でいるものと子は思い、「そのうちに親孝行をしよう」「今度会ったら」と考えがちだ。気が付いたら肝心の相手がいなくなってしまうことになる。のんびりなどできない。が、さて何をしたらいいのか、なかなか浮かばない。『親が死ぬまでにしたい55のこと』(泰文堂刊)にいろいろ紹介されている。「髪を切ってあげる」「手紙を書く」など▼お祖師さまは「せめてする事なくば一日に二三度<RUBY CHAR=”笑”,”えみ”>て<RUBY CHAR=”向”,”むか”>へと也」(『上野殿御消息』)と示されている。離れているものとしては、せめて「用がなくても電話をする」ことだろうか。それ以上に、信仰の親であるお祖師さまに、報恩のお題目を忘れてはなるまい。お会式は近い。(汲)