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2014年12月20日号

長崎・お寺で婚活

長崎150217b【長崎】 長崎県日蓮宗青年会(加藤功承 会長 以下長日青と略す)は、去る平成二十六年十二月二十日、大村市・妙宣寺(小佐々恵宏 住職)にて「お寺で婚活?」を開催し、男女十六名が参加した。
今年は長日青が発足して五十周年の年にあたり、記念事業の一環。
昨今の晩婚化や未婚の増加が社会問題となっている今日、若い世代に少しでも仏様と人・お寺と人・人と人との縁が結ばれることを願い企画。
第二回目の開催となった今回は、日本茶インストラクター・松尾政敏さんを迎え、「日本茶と京都おとりよせスイーツで楽しむ和の心」と題して、実演を交えながら講演していただいた。
「和」とは何か。そんなことを考えたとき、異なった人や物・事柄などが、いい塩梅に交わり、大きな力となるものだと確信している。それは食べ物もしかり、夫婦もしかりである。
それは、日本人特有の考え方であり、価値観でもある。その基準となるのが、法華経そしてお題目の根本的な教えではないでしょうか。

日本人としての誇りを感じた年

最近多くの外国人が日本を訪れるようになり、第三者の目を通して日本の良さを見ることができるようになった。
外国人は日本に来て、まず緑が多く水が豊富にあることに感動するようだ。京都などの寺院の庭園には、年を経た庭木が植えられ、それらが綺麗に手入れされている。水辺は苔むし、岩石もごく自然に置かれ、木造の建物も周囲の風景にとけ込んでいる。春には新緑が萌え、夏には太陽を遮る木陰や水辺が涼を演出し、開放的な家屋が自然と一体となって建てられている。
志賀重昴の『日本風景論』によれば、南北に長い日本列島は海に囲まれているので、気候・海流が多様である。火山が多いので風景が変化に富んだものになっている。雨が多く豊富な水が、植物・動物をはぐくむ風景に美しさを与えているという。
日本の自然はユネスコの世界自然遺産ににもたくさん登録されている。富士山は信仰・芸術に関係する山として昨年世界文化遺産に登録されたが、屋久島・小笠原諸島・白神山地・知床もすでに自然遺産として登録されている。和食も、昨年世界無形遺産に登録された。新鮮な食材を使い、素材を生かし、自然の美しさや、四季の移ろいを表現し美しい陶器や漆器に盛りつける和食も注目を集めている。
中国・韓国・インド等から来た旅行者は、日本の街路にはゴミが少なく、公衆便所が清潔であることにも驚いているようである。時々メールをよこす日本通のネパール人の友人は、中国・インドの都市は、どこも空気がPM2・5のせいで澱んでいて、冬はマスクなしで外出はできないという。日本には独特の文化があり、技術力も世界に誇れる高度のものを持っている。
今年10月、名城大教授赤崎勇氏、名大教授天野浩氏、カリフォルニア大学サンタバーバラ校教授中村修二氏が、ノーベル物理学賞を受賞した。青色発光ダイオードの研究開発が評価されたのである。今まで赤色と黄色のダイオードが開発されていたが、青色が日本人によって開発された。このことによって白色光が可能になった。光は赤青黄色3色が混ざると白色になるからである。この開発によって、消費電力が格段に少なく、耐久性の高い照明が可能になり、世界の人々が大いに恩恵を受けることになった。
12月3日には小惑星探査機「はやぶさ2号」が打ち上げられた。これは宇宙航空研究開発機構から依頼され日本の企業が製作したもので、部品の多くは福島県近辺の町工場の技術者が造ったものだという。同探査機は、イオンエンジンを使って宇宙空間を飛行、2018年夏にC型小惑星(炭素を含む物質からなる惑星)に到達、表面や地下に堆積する物質を載せて、約60億㌔の宇宙の旅の後、2020年に地球に帰ってくる予定だ。壮大な計画である。小惑星探査プロジェクトについては、成功する確率は高いと見られている。それは打ち上げから7年かけて小惑星イトカワから微量の試料を持ち帰ることに成功した「はやぶさ」の例があるからである。
今年11月、パリで開かれたユネスコの政府間委員会で、和紙が世界無形文化遺産に登録された。正倉院にも残っている本美濃紙や石州半紙・細川紙等の日本のユニークな紙漉き技術が価値を認められたのである。また今年6月には、富岡製糸場が世界文化遺産に登録された。日本が近代工業化世界に仲間入りする基幹産業となったからだ。
日蓮聖人の「国家の恩徳を報ぜん」(『聖愚問答鈔』)のお言葉のように、我々は豊かで平和、民度の高い国に生まれたことに感謝しなければならないであろう。(論説委員・丸茂湛祥)

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小さな湧水湿地がある。

小さな湧水湿地がある。大阪府北端の山中にあり、サギソウやモリアオガエルなど、府下では希少となった動植物が数多く生息し、大阪府緑地環境保全地域に指定されている▼この貴重な湿地を維持するには、常に一定の水が流れ込まなくてはならない。周辺で工事や樹木の伐採などがあれば、水量に急激な変化が起こり、湿地がなくなるかもしれない。そこで、樹木も切らず、人の手を一切入れることなく自然のままにしておくのが良いと判断された▼ところが近年現地を調査したところ、湿地が消失寸前となり、生態系の崩壊が懸念される事態となっていることが判った。流れ込む水により土砂が堆積し、そこに木や草が繁茂し、また水流で掘られた溝が出来るなどにより、湿地の乾燥化が進んだのである。人の手を加えないということが却って仇となったわけだ▼今ではススキや樹木を掘取るなど、陸地化防止のための様々な活動が展開されているという▼保護と放置は根本的に異なるものだ。相手が「自然」であっても、良好な状態を保つには人の手による保護育成が必要なのである。この保護育成とは、次世代を育て次世代につなぐということに他ならない▼翻って我が宗門はどうだろうか。次世代を担う法器の養成、この先の宗門を支える信徒の育成等を展望するとき、新年を前にして、宗門運動の今後の展開に期待するところは大きい。(直)

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新年のご挨拶。

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