オピニオン

2024年1月1日

■日と月と蓮華

いくつになっても、新しい年を迎えるのは嬉しい。日蓮聖人は「木に花が咲くように」とその喜びを語られた▼自坊の境内には「日と月と蓮華のごとく」と書かれた石碑が建っている。日蓮聖人第700遠忌の記念に、私が書いて建立したもの。今思うと、見るたびに恥ずかしさで冷や汗が流れる▼日蓮聖人ご降誕800年を慶讃する事業活動がコロナに翻弄されながらも円成。宗門は7年後に迎える第750遠忌を目指し、諸事業活動を検討しているようだ▼思えばあれからもう43年。時の流れの速さに驚く。同時に第700遠忌当時と現在を比べると、私たちの生活や世の中は、まるで別世界になったように思える。AIの急速な進歩やコロナ禍の影響もあるかも知れないが、それにしてもたった43年で人間の生き方や考え方、価値観がこれほど変わるとは。次期遠忌の宗門の事業活動は、そうした社会や人間の変化に対応しつつ、信仰育成の「心」の活動でなければと思う▼本州で一番早く日の出を迎える千葉県。その千葉県小湊に生まれ、太平洋に昇る旭日に向かってお題目を始唱され、その太陽の「日」をお名前にされた日蓮聖人。太陽は万物のイノチの源。日蓮聖人の教えを受け継ぐ私たち。人生、いろんなことがあるが、次期遠忌を楽しみに「日と月と蓮華のごとく」、明るく浄く生きていこう。 (義)

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