2022年8月1日
■いつの世も
コロナ、ロシアによるウクライナ侵攻…。令和の時代に入ってからいろいろと騒がしい、と誰かが言っていた。いや考えてほしい。平成の国内外も大きな事件、事故、災害、戦争が多かった。昭和では日本も戦争をし、原爆までも落とされた。令和はたった4年も満たないという意見もあろうが、昭和にしろ平成にしろ、みんな新しいものを求めすぎて忘れているだけだと思う。まるでワイドショーのように新しい事件などに飛びついているに過ぎない▼こういった世の中を「末法」と切り捨ててしまう人もいるが、どうか? 確かに末法なのだが、捉え方が表面的すぎる。なぜなら、人間の世はいつだって繰り返しだ。それは正法時代でも像法時代でも変わらない。要は現代ではさらに恵まれている人間が多すぎて仏法の価値観が薄れている…つまりお釈迦さまの教えが軽んじられているから末法だということだ。グローバリゼーションという世界規模で考えるとさらに末法なのかもしれない▼しかしあくまで相対的な価値観であり、絶対的な価値は変わっていない。だからこそ、本来の日蓮宗徒の役割が発揮できる。誰もが平等で認め合い、安心に生きられる世の中、つまりこの世界に浄仏国土を作ることだ。ウクライナの現実や過去、昨今の事件を見れば、世界中の誰だってそれが素晴らしいことだと気づくはずだ。(緑)