2017年5月20日
お灯明に火を点ける着火ライター。
お灯明に火を点ける着火ライター。実に便利だ。しかし最近スイッチが堅くて使いにくい。理由は子どもが簡単に使えないようにしたため。なるほどと思いつつ、何か違うのではと思う▼着火ライターは玩具ではない。一歩間違えれば火事にもなる。だから子どもは使ってはいけないし、子どもの手の届かない所に保管するのが正しい対処法。ところがそうではなく、着火ライターの火を点きにくくしてしまったのだ。この対応が私には納得できない▼最近ホームと電車の間にガードを設置する駅が多くなった。高齢者や目の不自由な人を事故から守る安全対策はとても大事だ。しかしガードの設置には大変な費用がかかる。電車は危ないもの。だから十分注意をしようとみんなが気をつけ、声をかけあったらガードは必要ない。危険、だからガードをという対応は、着火ライターと同じではないだろうか▼権利とは、自分の不注意や責任を他に転嫁することではないはず。同時に人間として、社会人として守るべきルールや約束事をきちんと守った上での権利だ。それが大人の社会というもの▼先日、「立ち入り禁止」の線路内で事故に遭った人が、防護柵のないことを非難するニュースがあった。日本中が幼児化していないか。1人ひとりが守るべきルールを守って生きる。それが「立正安国を生きる」ということなのでは。 (義)