2015年9月10日
今年小学生になった長女。
今年小学生になった長女。誰に似たのか似ないのか…とても繊細で新しい環境にめっぽう弱い。そのせいか一学期の終わりに体調を崩してしまった。そんな娘の支えになっているものがある。子供用の小さな腕輪念珠。彼女が慕っている身延山のお上人さんから御守りとして頂いた特別なものだ▼その方は以前、奥の院への山道を三時間かけてお参りしてきた娘の頭を「えらかったね」となでてくださったお上人さんで、それからというもの、娘は大ファンになってしまった。夏休みに入り、その念珠をいつも身につけていた。ちょっぴり不安になった時も、「一緒だから大丈夫」と自分に言い聞かせながら▼ところが夏休みの中盤、登校日がやってきた。さすがに学校にはしていけない。「はずそうね」と言うと、今にも泣きだしそう。そこで「先生にはないしょ」と、ランドセルのポケットに入れてあげると、たちまち笑顔になって学校へ出かけていった▼大好きな人がいつも守ってくれている。自分の幸せを祈ってくれている。この安心感が小さな一歩を踏み出す大きな勇気となっていることは間違いない。そして何より彼女がそれをまっすぐに信じているということ。自分を見守ってくれている慈しみの眼差しをしっかりと受け止めた彼女に、もう怖いものはない。▼「慈眼視衆生」。娘にはすぐそばで優しく微笑む観音さまが見えているに違いない。(蛙)
