2015年12月1日
門前に人影が見えたので出てみると、
門前に人影が見えたので出てみると、子猫が動けなくなっているのをみつけた通行人が心配して寄り添っていた。題目塔の裏でうずくまっていた猫を助け出そうと手を出したところ、近くで猫のうなり声が聞こえた。親猫が近くにいたのだ。何とか救い出して親猫がいる場所に放してあげた。両親と三匹の子猫の家族が境内の住民となった▼寺の境内は猫たちの格好の遊び場兼住まいとなっているらしく、捨て猫や野良猫があとを絶たない。その都度、猫が好きな方を探して飼っていただいたり、自宅で飼ったりしているが、ある方からそれを公表しない方が良いと忠告された。その事が知れ渡ると猫を捨てに来る人が増えて大変なことになるという。と、いうことは捨てる人の心にもわずかながら優しさが残っているらしい▼かつて、古着を集めて販売し、主宰しているNGOの活動資金にしたことがあった。全国から毎日、山のような古着が宅配便で届けられたが、三分の一は雑巾にしか使えないものだった。捨てる事への罪悪感が少しでも軽くなるのなら、ということらしい▼最近、動物の虐待が数多く報じられるようになった。抵抗できない小動物や鳥などを残忍な方法で殺している。それに比べたら猫を捨てるくらい罪は軽いと考えているとしたら間違っていないか。自分がしたことの責任をとらない人が増えているように感じているのは小生だけだろうか。自業自得を肝に銘じたい。 (寮)