2015年1月10日
6歳の娘と身延山奥之院登詣に出かけた。
6歳の娘と身延山奥之院登詣に出かけた。私は8年ぶり。娘は初めての山登り。一抹の不安を胸に西谷を上がり大本堂裏の登り口へ。既に足取りの重い娘が一言「ママもう着いた?」先が思いやられたが、頂上の五十丁を目指さねば▼雲行きの怪しい娘に、ほら珍しい鳥がいるよ! 何の実かな? 必死に気持ちを上げようとするも、上がるのは息ばかり。呪文のように「足が痛い」と呟く娘。すると差し掛かった丈六堂からお題目の声▼「のんのんしてるの?」それから先はお題目を唱えてそれに合わせて足を踏み出す。途中、杖になりそうな木の枝を拾って歩みを進めた。お題目が声にならない時もあった。何十回休憩したか知れない。やがて眼下に富士川が。頂上は目前。ゴールが見えると疲れと反して足取りが軽い▼『思親閣』の文字が見えた時、二人に笑顔が咲いた。「よく頑張ったね」すると「1人でここまで来たんじゃないから」と娘。「この杖さんがなかったら登れなかったよ」”ママのおかげ”を期待した自分に苦笑しつつ、娘が何かの「おかげ」をしっかりと感じていたことに驚く▼実は今回、やんちゃ盛りの娘の精神鍛錬のためにと思い立った登詣だった。きっと娘はお祖師さまに頭をなでて頂けたことだろう。小学校に上がっても、この自信を胸に頑張ってほしい。そして彼女にとってお題目がかけがえのない人生の杖となりますように。(蛙)