2014年6月1日
今年も新1年生たちの登校が始まった。
今年も新1年生たちの登校が始まった。身体の半分ほどにもなる大きなランドセルが重そうだ。最近はランドセルもカラフルだ。形こそ同様だが様々な色のものがある▼娘が小学生になったとき、当時としては珍しいオレンジ色のランドセルを買った。娘はたいそう喜んだが、中学年になるとそれがいじめの対象になり、不登校が始まってしまった。ところがさらに遡ること15年、筆者が中学生時代には一人だけ青い鞄で登校していたが、それでいじめられたことはなかった。昔の方がおおらかだったからではない。集団でいじめるという陰湿な行為が世間に広まっていなかったからだ▼ストーカーという陰惨な犯罪が後を絶たない。これを「未練がましい人の犯罪」とでも蔑視した表現をしていたら、件数は減ったに違いない。そんな犯罪を流行させてしまったのは誰だろう▼流行りの集団登校は防犯の意味はあるだろうが、交通事故があると集団でいたがために犠牲者が増えてしまうことも多い。見直しが必要だ。大勢がしていること、長い間続いていることが全て正しいわけではない。軽犯罪を犯した少年たちは口を揃えてこう言う。「皆がしているからいいと思った」。和は大事だが弊害のある流行は止めたい▼カラフルなランドセルは子どもたちの毎日を明るくさせてくれる。街も明るくなる。こんなブームなら大歓迎だ。 (寮)