2026年2月1日号
総本山身延山久遠寺で御年頭会
山梨県総本山身延山久遠寺で年初の日蓮聖人の月命日にあたる1月13日に御年頭会が開かれた。持田日勇法主猊下を大導師に参列した僧侶檀信徒約250人が日蓮聖人の御魂にご挨拶を申し上げ、お題目を唱えた。
御年頭会は、日蓮聖人が身延ご入山後の初めての正月に直弟子や檀越の波木井実長公らがご挨拶に訪れたことに由来する。故事では新年を寿ぎ、妙法弘布と立正安国への祈りも捧げられたと伝わることから、現代にまで続く御年頭会でも同様に行われる。また実長公が歓待のために自邸に招いた際、日蓮聖人が乗られる馬のくつわを取った熊王丸の子孫が、今も式中にお膳を献上している。
法要での祈願文では法華経の常不軽菩薩品の「我あえて汝等を軽んぜず、汝等は皆まさに仏となるがゆえに」を示し、ウクライナにはじまる数々の現在の戦争や紛争の停止、また対話や大国の矜持による対応を求め、世界平和が祈られた。
法要後は御頭講の儀が行われた。日蓮聖人の高弟・六老僧に関わる門跡寺院貫首や代表者、光岡潮慶宗務総長らが持田猊下を中心にご宝前に並ぶなか、日本芸術院会員の星日龍師(神奈川県本山妙純寺貫首)が奉納した「微妙法」と書かれた扁額の除幕式が行われた。扁額は本堂内後方の入口上部に掲げられ、星師のお題目を合図に幕が引かれ、披露された。「微妙法」は「開経偈」の一節で「この上なく深くすぐれた仏さまのみ教え」という意味。「妙」と「法」は旧字(「玅」「」)が使われている。「」の旁の上部分は物事の是非や善悪を判定する神獣「カイチ(獬豸)」を指し、「玅」の偏である「玄」は限りなく深い世界を表すため、星師は「お釈迦さまが説かれた法華経の原点や思いを表現しました」と作品に込めた気持ちを話した。
ご挨拶に立たれた持田猊下は今後の日本について、女性や外国人の力を活かして豊かな社会づくりを望まれたほか、汎用人工知能(AGI)の登場など、訪れるさまざまな変化に柔軟に対応しながら常に自分と向き合うことや、違う年代、性別、仕事、国籍の人たちと関わり合い、知識を深めていくことを求められた。最後に日蓮聖人のお言葉「天の加護なきことを疑わざれ、現世の安穏ならざることを嘆かざれ」を挙げられ、「どんな世の中でも人間である以上、悩み苦しみはなくなりません。そのときは法華経による大聖釈迦牟尼仏の救済と日蓮聖人のご加護を信じて進んでまいりましょう」と呼びかけられた。




















