日蓮宗新聞

2013年1月20日号

宗務院で御用始めの儀

「妙とは蘇生の義なり」

東京都大田区日蓮宗宗務院で1月10日、御用始めの儀が執り行われた。内野日総日蓮宗管長猊下と出席した僧侶檀信徒約300人が声高らかにお題目を唱え、異体同心で安穏な社会づくり、人づくりに邁進することを誓った。
法味言上後、内野管長猊下は東日本大震災で未だに苦しみの中にある多くの被災者の状況に触れられ「一刻も早く苦しみが取り除けるよう、お祈り申し上げます」と述べられた。また「日蓮聖人ご遺文『法華題目鈔』には“妙とは蘇生の義なり”とお示しです。妙の字は一切を甦らせる功徳があります。妙法蓮華経は逞しい生命の活力となるもの。一筋の真心で南無妙法蓮華経と唱えましょう」とご挨拶された。

賀詞交歓会では渡邊照敏宗務総長が「今年は東日本大震災の三回忌を迎えます。復興に向け、宗門として日蓮宗あんのん基金などを元とし、被災者のみなさまへの支援を続け、安心して生活ができる世の中になるように努力してまいります。犠牲になられた方々のご冥福を心よりお祈り申し上げます」と述べた。また「現代の世の中はモノを中心に考える“物質文明”だが、目に見えない精神的なものに手を合わせ敬う心を育むことが宗門運動の目的。今年4月からも引き続き、布教方針を“合掌”とし、安穏な社会づくり、人づくりを進めていきたい」と抱負を語った。
渡邊宗務総長と駒野教源宗会議長、石井康東京都南部宗務所長が鏡割りを行った後、檀信徒の国会議員などからなる法華一乗会の堀内光雄会長が「立正安国の世となるように異体同心で全員で力を合わせていきましょう」と挨拶した。

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総本山身延山久遠寺で伝統の御年頭会

一筋の真心でお題目を

今年、第二祖日向上人の第七百遠忌を迎える総本山身延山久遠寺(内野日総法主)で1月13日、伝統の「御年頭会」が行われ、僧侶檀信徒約450人が宗祖日蓮聖人の御魂に御年賀を申し上げた。
御年頭会は、日蓮聖人が身延山ご入山の翌年正月に、弟子や同寺開基檀越の波木井実長公らが日蓮聖人のもとを訪れ、祝詞を捧げたことに由来する。
午前10時、祖師堂で営まれた御年頭会法要では、内野法主猊下を導師に六老門跡寺院貫首や渡邊照敏宗務総長、宗務内局はじめ多くの僧侶檀信徒が参列した。法要後には日蓮聖人が実長公の館へ招かれた際に、駿馬に乗られたという故事にちなんで「曳馬式」が行われた。内野法主猊下が装束をまとった二頭の馬に人参をお与えになると、参拝者から歓声があがった。氷点下の寒さの中、祖師堂・境内は老若男女の参拝者で賑わい、新年の慶事を共に祝った。
その後、身延山大学の講堂で開かれた新春祝賀宴では、渡邊宗務総長が東日本大震災の犠牲者の冥福と被災地の早期復興を祈念し、宗門運動「立正安国・お題目結縁運動」第二期育成活動の邁進を誓った。御杯の儀に続いて日蓮聖人のお言葉「妙とは蘇生の義なり」と年頭に認められた内野法主猊下は「妙法の“法”の字は一切をよみがえらせる功徳があります。新年に際し、一筋の真心で南無妙法蓮華経と唱えましょう。これが私たちの新しい力となり、運命を明るく開くこととなるでしょう。皆さまと東日本大震災の被災者の皆さまに“妙とは蘇生の義なり”のお言葉をお贈り申し上げたいと存じます」とご挨拶された。
また、六老門跡を代表し、静岡県本山妙法華寺の小池日恩貫首が祝辞。祖山の発展を祈ると共に「宗門がいのち・環境・平和の面で宗教界に大きなうねりをつくる原動力になることに期待している」と述べた。
続いて参列者名簿奉呈や御膳献上、御年玉賜与の後、鏡開きと乾杯が行われた。宴中、身延山合唱団の歌声が華を添え、参加者は有意義な時間を過ごした。
身延山久遠寺では、第二祖日向上人第七百遠忌報恩大法要を9月1、3日に予定している。お迎えする記念法要に向け祖山一丸となって準備が進められる。

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2013年1月10日号

立正安国を説くお祖師さま 法華経寺に新しいシンボル

千葉県市川市大本山中山法華経寺(新井日湛貫首)で日蓮聖人銅像開眼式が昨年12月22日に営まれた。台座には「立正安を説くお祖師さま」と書かれ、参詣者と中山の街、世の中を見守る新たなシンボルとなった。
同像は今年迎える同寺第二祖日髙上人第七百遠忌記念として、同寺が愘護する日蓮聖人の『立正安国論』(国宝)を顕彰するために赤門(山門)の側に建てられた。東京上野の西郷隆盛像で有名な高村光雲作の日蓮聖人像がモデルで、高さは4メートル。台座を含めると計8メートルとなる。左手で『立正安国論』を携え、左腕に小松原法難で日蓮聖人が刀を防いだといわれる太刀受けの数珠(同寺愘護)をモデルにした数珠が掛けられている。製作した(株)古城製作所(富山)の大野政治さんは「光雲作の日蓮聖人像は、お顔や立ち姿に迫力があるのが特徴。今も世の中に対して説法を続けているようなお姿は現代に相応しい」と同像の魅力を述べた。
式では修法師が木剣を打ち、祈祷を行う中、新井貫首が同銅像の前で筆を持ち、空中に「開」と書き開眼した。式後、新井貫首は「『立正安国論』の中には“くに(国)”という字が72文字使われており、その中の56文字が“くにがまえ”の中に民の“”の字が使われている。日蓮聖人は“民を守れば玉のような国になる”ということを示されていた」と述べた。

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新年のご挨拶。

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