日蓮宗新聞

2023年11月1日号

外国語信行道場初開設

DSC_1120日蓮宗僧侶として独り立ちするための宗門教育機関の信行道場(山梨県身延町)が外国語(英語)専門として9月26日に初めて開設され、アメリカやイギリスなどからの計8人の沙弥が35日間の結界修行を始めた。
今回の外国語信行道場は、外国語(英語)が用いられているが、内容は年3回開かれている通常の日本式の信行道場と変わらない。翻訳などを準備した宗務院伝道部国際課の大島啓慈課長は「外国人の習慣に合わせた特別な道場にはしたくなかった」と話す。「外国人だから」という外国人と日本人の先入観を作りたくなかったためだ。また通常の信行道場にも外国人が入場していたが、常に通訳がいるわけではなかったため、〝何が起きているのかわからない〟場合も多かったという。そういったことがなくなるのが外国語信行道場の特徴だが、大島課長は「主任からの僧侶としての心構えの訓育が英語で全員に伝えられることの方が大きい」と真価を語る。
道場に入場するケイポン・観世さん(34・イギリス)とアダミ・啓照さん(43・イタリア)はともに日蓮聖人を紹介する書籍との出会いがお題目の信仰の道に入らしめるきっかけとなった。また2人それぞれが別の場所でお題目を唱えた時、薄暗かった世界が美しいものだと感じたという。「十界互具や一念三千の教えに興味を持っていたが、教えと信仰体験は別だと思っていたことがマッチし、感動した」とケイポンさんが述べると、アダミさんは「とてもスピリチュアルな体験だった」と追想する。目指す僧侶像についてアダミさんは「自分が僧侶として始まっているとはもちろん感じていないが、仏教の特色通り、苦しみにどう対処するかを教えたい」と目を輝かせ、ケイポンさんは「人を救うための精進を続ける僧侶でありたい」と抱負を語った。
◇    ◇
初の外国語信行道場のために日蓮宗海外布教後援会は、同会が制作した『日蓮聖人御遺文全集英訳版』(全7巻)を寄贈した。同書は春秋社刊行の『日蓮聖人御遺文全集』の英訳版。同会は以前から翻訳作業を進めてきたが、語句の統一やより時代に合った文法、ニュアンスでの改訂を経て今回の発行となった。電子書籍化もされており、インターネット経由でも購入できる。会長の持田日勇師は、「聖人の教えが世界の人たちの手に届きやすくなった」と事業の達成を喜ぶ。同会は「英文日蓮宗ニュース」の発行なども行っている。

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お会式で日蓮聖人へ万灯捧げる

お会式万灯練供養 修正東京都大田区大本山池上本門寺で第742回を数える日蓮聖人お会式が10月11~13日に営まれた。お題目の教えを私たちに伝えられ、弘安5年(1282)10月13日に池上の地でご入滅された日蓮聖人に報恩感謝を捧げるため、訪れた多くの参拝者が大堂(祖師堂)の聖人像の前で合掌し瞳を閉じた。
令和元年の台風や翌年から猛威を振るった新型コロナウイルスの影響で中止や規模縮小を余儀なくされていた毎年12日のお逮夜の万灯練供養は、池上の町を通過していく以前のルートの完全復活となった。12日のお逮夜には76講中の計約3千人の講衆が参加。纏を振り、お囃子を鳴らしながら大堂を目指す練供養を一目見ようと、約20万人が池上本門寺を訪れた。大堂までの参拝を終えた「善慶寺六士講」の講衆の1人は、「コロナを経て以前のように講衆が集まるか心配だったけれど、賑やかに万灯行列ができた。うれしい」と満面の笑みをみせた。
翌日の13日午前7時からは、臨滅度時法要が営まれた。説教師として登壇した福井清周師(石川県立像寺住職)が日蓮聖人のご生涯を辿った後、大導師の菅野日彰貫首猊下と式衆が入堂。法華経の読誦を捧げ終えた静寂のなか、ご入滅時刻と伝わる8時頃に菅野猊下が740年前の故事に倣って「臨滅度時の鐘」を打ち鳴らされると、参列者は深々と頭を垂れ、ご生涯を偲ぶとともに聖人の法華経・お題目弘通の精神を受け継ぐことを誓った。

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