日蓮宗新聞

2024年12月20日号

寒壱百日間の日蓮宗加行所始まる

加行所① 千葉県市川市大本山中山法華経寺に日蓮宗加行所が11月1日に開設され、入行会が営まれた。昨年度に54人だった加行僧が今年度は倍以上の118人が入行。初めての加行となる初行50人、再行32人、三行14人、四行7人、五行11人、参籠4人が来年2月10日まで寒壱百日の水行・読経三昧の修行を行い、日蓮宗に伝わる秘法・修法の修得と研鑽を目指す。

入行会では、留守を預かる大勢の僧侶檀信徒が見守るなか、118人の大音声の読経が祖師堂に響いた。
挨拶に立った田中恵紳宗務総長は、「過酷な結界のなかへ自ら身を投じようと志した時点から、行はすでにはじまっており尊きもの。いかなるときも初心を忘れることなく常精進を」と激励。加行所伝主を務める新井日湛同寺貫首は入行僧に向けて無事の成満を念願した。松宏泉伝師は加行所内で能登半島地震犠牲者への回向を捧げていくと話した後、「修法を伝えてきた先師が我々に何を望み、期待しているのか? しっかりと考えなければならない。そして法華経の教えによって、世の中の人たちが平和で安穏に送れる日々を実現しなければならない」と修法師の使命を訓示した。
初行の望月堯真師(山梨県蓮照寺住職)を送りに来た参列者は「初行だけれど頑張って修行してきてくれると思う。みんなに力を与えてくれる立派な修法師になってほしい」と期待した。

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2024年12月1日号

日中韓仏教友好交流会議日本身延山大会開く

日中韓仏教徒① 山梨県総本山身延山久遠寺で「第24回日中韓仏教友好交流会議―日本身延山大会―」(主催=日中韓国際仏教交流協議会)が10月30日に開催され、各国から僧侶・信徒計約300人が集まった。同会議は、1993年の日中友好仏教協会創立40周年記念大会(京都)で、趙樸初中国佛教協会長(当時)が「三国仏教界に黄金の絆を構築しよう」と提案し、95年の北京での第1回に続きソウル、京都・奈良で開かれ、今まで中国、韓国、日本の順で開催されている。8回目の日本での開催となる身延山大会のメインテーマは「共栄社会の構築における仏教精神の可能性~日中韓三国の共和(共生)を願って~」。

◇共に生き、共に栄える
開式では、茂木恵順浄土宗宗務役員が同協議会長の伊藤唯眞浄土門主の挨拶を代読し、身延山を「日蓮聖人が『法華経』に命を捧げられた霊地であり、今日でも篤い信仰を集め、人びとの心の聖地」と紹介した後、各国の僧侶へ向けて歓迎の意を表した。また「化城喩品」の経文「皆共成仏道(皆共に仏道を成ぜん)」を挙げ、「これは時を超えて釈尊のみ教えと共に生きることで、共に在る世界で生きとし生けるものが〝共に生き、共に栄える〟ことにほかならない」と共栄社会の実現を呼びかけた。
◇三国が世界平和祈願
日本、中国、韓国の順番で世界平和祈願法要が営まれ、本堂のご宝前で三国間の「黄金の絆」で結ばれた仏教徒が力を合わせてみ仏の教えを通じて世界平和のために働きかけていくことを互いに誓った。
◇共生社会に向けて講演
学術講演会では身延山大学の望月海慧学長、中国佛教代表団の明生副団長、韓国佛教宗団協議会の又仁副会長が登壇し、「共栄社会の構築」について発表した。
望月学長は「共生は人間の関係性だけのものではなく、生態系を含めた環境問題にも波及するため、そのすべてが安穏な生活をすることを意味する」と話し、日蓮聖人『上野殿御返事』に書かれる〝善根を積めば必ず栄える〟という教えを実践しようと呼びかけた。
明生副団長は大乗仏教の六波羅蜜、慈悲などの人間仏教の教えでもたらされる人びとの心と体、人と人、人と社会の調和が共栄社会の中核になるとし、「いかなる国も単独では人類の直面している試練に対応できない」と構築を訴えた。
又仁副会長は「共生の始まりは他人と自分が異なることを認めることであり、共生の究極は他人と自分が1つになること」と語った後、補充発言として道覺同協議会常任理事が『仏説観普賢菩薩行法経』の〝諸の衆生に於いて父母の想の如くせよ〟を挙げ、「血縁と家族の範囲をあらゆる衆生にまで無限に広げ、誠心誠意をもって尊敬しましょう」と説いた。また大慈大悲に近づくために「共に悲しみ、共に痛む心を回復するために、世の中の動きに目と耳を開き、心を閉ざさずに生きよう」と力を込めた。
◇三国仏教共同宣言
大会の最後には「世界平和は人類共通の願い。排他的思想から心の安寧が生まれることはなく、互いに認め合い、共に助け合い、共に生き、共に栄える」という共同宣言文への調印が行われ、三国仏教徒が世界平和を目指していくことを誓った。
大会後には歓迎夕食会が開かれ、持田日勇法主猊下が6年前から身延山で共生共栄運動を展開し、日本と世界の平和のために活動していることを紹介し、今後も「黄金の絆」を強くして目標に向かいたいと挨拶された。

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新年のご挨拶。

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