日蓮宗新聞

2008年8月20日号

「現代書道二十人展」出展書家に星弘道師

現代の書壇を代表する20人が選抜され新作を発表する「現代書道二十人展」(朝日新聞社など主催)。来年開かれる第53回目の出展書家が7月31日に決定し、東京都戒行寺住職の星弘道師が選ばれた。星師が二十人展に選ばれるのは4年連続で4回目。
同展は、来年1月2日の東京・上野松坂屋を皮切りに、大阪・高島屋、名古屋・松坂屋美術館を巡回する。
星師は昭和50年に日本最大の総合美術展である日展に初入選以来、書家としての地歩を築き上げ、日展審査員に二度選ばれ、昨年には第39回日展会員賞を受賞している。また本紙でも、毎年企画される書き初め展の審査委員を長く務めている。

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2008年8月10日号

埴谷の妙宣寺 宗門史跡に

日親上人誕生と出家の地 妙宣寺とその周辺

千葉県山武市埴谷の妙宣寺(馬渡辨龍住職)が「日親上人誕生と出家の地 妙宣寺とその周辺」として宗門史跡に指定された。7月22日、東京大田区の日蓮宗宗務院で小松浄慎宗務総長から馬渡住職に指定書が渡された。
妙宣寺は「なべかむり日親」で有名な日親上人誕生・出家の寺院として知られ、創立以来の一塔両尊を伝える。境内から300mほど離れた地に“日親上人産湯の井”と伝わる井戸がり、また一帯には土塁跡を遺す埴谷城跡もある。妙宣寺は周辺の歴史的環境を忠実に守りながら境内地と伽藍を整備し、井戸の史跡顕彰を行うなど、埴谷城址の保全を図っていることから今回の指定となった。

◇妙宣寺の変遷
室町時代、埴谷の領主埴谷左近将監法義が、中山法華経寺三世・日祐上人に帰依し「法華堂」を建立したのをきかっけに日祐上人の弟子・日英上人が開山となり明徳元年(1390)、埴谷氏の居城の向かいに妙宣寺を建立した。中山門流の私本寺として隆盛し、多くの末寺と檀徒を抱えていた。後には多くの人が訪れ、日親上人の顕彰を行ってきた。
しかし第二次大戦後には日親上人産湯の井戸周辺の土地が個人所有となり、訪れる人も減少。それを憂いた馬渡住職は周辺の土地を買い求め、往時を偲ばせる場所にし、多くの参拝者が訪れるようにと現在整備を進めている。

◇信仰に生きた日親上人
日親上人は応永14年(1407)に上総の国埴谷(現・千葉県山武市)の地の埴谷一族に生まれる。日英上人に師事し出家し、その後、肥前国小城郡松尾(現・佐賀県小城市)の光勝寺に赴き、教団の指導にあたった。しかし当地の領主であった千葉氏の信仰を批判したため、光勝寺を去ることになり、京都では厳格な法華信仰を貫いたことで、激しい法難に何度も遭った。日親上人は宗祖日蓮聖人が『立正安国論』をもって時の執権・北条時頼に諫暁を行ったことに倣い、『立正治国論』をもって将軍・足利義教に対し諫暁を図ったが捕らえられ、投獄された。その際、灼熱の鍋を頭に冠せられ、舌を切られるという過酷な拷問を受けた。これより「なべかむり日親」と後世呼ばれるようになった。後に日親上人は、京都に本法寺を建立し、ここを拠点として布教に励み、82歳で遷化。日蓮聖人の事跡に倣い、死身弘法の精神で法華経流布に生涯を捧げた先師である。

◇信仰を受け継いで
馬渡住職は「多くの人に日親上人を知って頂きたい。日親上人の篤い信仰を受け継いでいき、昔の隆盛を取り戻すよう、護持と整備をしていきたい」と語った。

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中央檀信徒研修道場開催

合掌礼の実践で心の曇りなく精進を

「平成20年度第1回日蓮宗中央檀信徒研修道場」が7月8日から10日までの2泊3日、山梨県身延町の総本山身延山久遠寺(内野日総法主)のお膝元にある身延山信徒研修道場で開催され、檀信徒11人が先達としての修行に励んだ。
中央檀信徒研修道場は、日蓮宗檀信徒研修道場または教区檀信徒研修道場を修了した人が参加する道場で、身延山や千葉県鴨川市の大本山清澄寺などを会場に、毎年夏と秋の2回開催されている。

今回は平野譲山師(静岡県法蔵寺住職)を主任講師、渡邊義俊師(熊本県妙國寺住職)を講師に、法華経講義やご遺文講義、唱題行や書写行と、行と学の二道にわたる充実した日程が組まれた。
2日目には奥の院思親閣への登詣が行われた。50代から最高齢は78歳までの一行は、うちわ太鼓を順番にまわしながら叩き、お題目を唱えながら、日蓮聖人が歩まれたであろう山道を一歩一歩踏みしめながら奥の院を目指した。

午前9時の出発から約4時間をかけて奥の院に到着した一行は、思親閣でお開帳を受けると、感無量の面持ちで一心に手を合わせていた。
ロープウェイで下山し祖廟を参拝した後は、平野師による信行についての講義や、渡邊師による高座説教を織り交ぜた祖伝講義を受けた。
夜の法座では「若年層の信徒を集める努力が必要」「寺檀関係がもっと真心で結ばれればいい」などの意見や要望が出された他、思親閣登詣について「言葉に尽くせない喜びと達成感があった」(小林堅二さん・新潟県治暦寺檀徒)、「講師の先生方の大きなお題目の声に励まされたから登り切ることができた」(金美津江さん・北海道日正寺檀徒)などの感想が寄せられ、渡邊師が「皆さんのために唱えたはずのお題目で、私も励まされました」と話すなど会場は充実感に満ちた笑顔に包まれていた。
 最終日は祖廟での唱題行、お自我偈の書写行、晨朝法話などに続いて閉講式が行われた。道場生を代表して仲上恵美子さん(大阪府善福寺檀徒)が「実りある研修道場でのこの思いを忘れることなく、檀信徒の自覚をもって精進してまいります」と謝辞。平野師は、この研修を通して祖意に適うことができたのではないかと話し「初対面の皆さんがここで大きな輪をつくりました。娑婆でも心の曇りなく精進され、合掌礼を実践して下さい」と激励の言葉を贈った。

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新年のご挨拶。

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