日蓮宗新聞

2003年12月20日号

大本山妙顯寺貫首に南條孝仁師

京都市上京区、大本山妙顯寺の貫首に南條孝仁師(大阪府興覚寺前住職)の就任が決まり、12月5日、東京・大田区の宗務院で辞令交付式が行われた。
岩間湛正宗務総長が「妙顯寺は歴史、由緒があり、宗門にとっても重要な布教の拠点。宗門のためにご活躍頂きますようお願いします」と辞令を手渡し、南條貫首は「大聖人、日像上人、歴代の方々の今日までのお気持ちを大事にし、お題目の弘通と護山に努めていきたい」と抱負を語った。
妙顯寺は日蓮聖人が帝都弘通を託した日像上人が開創し、弘教の拠点に。「龍華」「顕山」の通称で親しまれる関西随一の霊跡寺院。
南條孝仁師 昭和15年生まれ、63歳。立正大学仏教学部宗学科卒業。昭和40年から興覚寺住職を務めた。日蓮聖人第700遠忌布教師、法式声明師審議会審議委員、日蓮宗声明師会連合会会長などを歴任。声明師、布教師、修法師、社会教導師。

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イラクに平和が訪れることを祈る

岩間湛正宗務総長は、今年3月の第89定期宗会で「イラク問題の平和的解決についての日蓮宗の声明」を発表し、平成13年9月11日のアメリカ同時多発テロ後、イラクへの武力行使に対し一貫して、平和的解決を求めてきた。
今月9日に日本政府は「イラク人道復興支援特措法に基づく対応措置に関する基本計画」を発表し、過去最大規模の自衛隊海外派遣が行われる事となったが、その前日、釈尊成道会にあたる12月8日「イラクに平和が訪れることを祈る日蓮宗の声明」を岩間宗務総長が発表し、改めて終わらぬ報復テロ、武力的問題解決に対して、平和的解決、立正安国世界平和を呼びかけた。この声明は、日蓮宗のホームページ、「宗報」をはじめ、各メディアに対して発表し、多くの人々に世界平和を訴えている。

声明文
今、世界と日本国民の眼はイラクに注がれております。国連憲章や国際法を蔑にして始められたこの戦争の、大義とも言うべき大量破壊兵器は未だ発見されず、そればかりか、イラクでは連日尊い人命が失われ、ついに日本人外交官も犠牲となり、現地は泥沼化の様相を呈しています。
日蓮宗は、今年3月のイラク戦争勃発の危機に際して、「戦争により国土は荒廃し、尊い人命は多数失われ、又それによって報復の為の戦争やテロが繰り返されるだけであります。」との戦争反対声明を発表しました。現在のイラクは、この声明の予想した通りの状況となっています。
私達は、全世界の人々を殺戮・破壊の苦しみに陥れた第二次世界大戦への反省から、戦後、世界立正平和運動を展開して、世界平和を念願し続けてまいりました。いかなる理由があろうとも、戦争と言う手段を認める事は出来ません。まして、その事によって生じた事態に対し、更なる軍事的圧力を持って対処する事に、深い懸念と憤りを禁じえません。
日蓮聖人は時の幕府に対して、『立正安国論』を提出し、正しい宗教を立てて、国を安んずる道を示されました。今、日本がイラクに行おうとしている事に、平和とは何か、私達は強い疑問を感じています。
世界の平和を築いてゆくその基本的理念を法華経におく日蓮宗は、聖徳太子以来受け継がれてきた仏教的価値観を以って、世界に貢献する道を提唱するものであります。すべての国の人々の命を尊重し礼拝してゆく道こそ、日本のとるべき立場であり、決して軍事的圧力を行ってはなりません。イラクに対して、戦争の無い平和と、安全で安らぎの生活を、一日も早く取り戻すことができるよう願い、そのために、私達は「イラクが平和でありますように」との心からなる祈りを、広くよびかけてゆこうではありませんか。
平成15年12月8日 釈尊成道の聖日に

日蓮宗宗務総長 岩間湛正

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2003年12月10日号

東京池上本門寺で法要、137先師に回向

日蓮宗宗務院(岩間湛正宗務総長)主催の第33回宗門先師追悼法要が11月21日、東京・池上本門寺(酒井日慈貫首)本殿で行われ、平成14年10月1日から15年9月30日までに宗務院へ遷化届があった137人の先師に回向が捧げられた。
この法要は、過去1年間に遷化された宗門僧侶を追悼するため、毎年この時期に行われているもので、今年は全国から33ヵ寺69人の遺弟遺族をはじめ、岩間総長、内局各部長、宗会議員、宗務所長ら合わせて約100人が参列した。
法要は午前11時から藤井日光管長猊下(身延山久遠寺法主)を導師、井村大祐宗会議長、井出存祐第二部審査会長を副導師に行われた。
法要中、岩間総長が追悼文を読み上げ「137名の先師上人に対し、宗門の名に於て追悼の誠を述べ、遺徳を顕揚せんと欲す。嗚呼、偉大なる哉、赫々たる法勲、諸師一代の行蔵は是れ菩薩の道なり」と先師の行跡を讃えた。
堂内に読経の声が響く中、参列者が前方に進んで焼香。その後、副導師により各先師一人ひとりの名前と法号が遷化月日順に読み上げられた。その間参列者は深々と頭を下げ、感涙に咽ぶ姿も見られた。
最後に藤井管長猊下が「今般ご遷化された各上人の永年にわたる宗門宣揚・寺門興隆へのご尽力に対し心より感謝致し、ご遺弟ご遺族・お檀家の方々には慎んで弔意を申し上げます。皆さま方には先師上人のご意志をお継ぎになって、誓いも新たに皆帰妙法・祖願達成にご精進されますよう重ねてお願い申し上げます」と挨拶した。
法要後、朗峰会館で設けられたお斎の席では、岩間総長が「私共は先師各上人のご意志を受け継いで、宗門発展のために全力を傾けて参ることをここに誓います」と挨拶。遺族を代表して静岡県本立寺住職、平岡正徳師が謝辞を述べて終了した。

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新年のご挨拶。

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