日蓮宗新聞

2026年1月1日号

令和8年(2026)の新春

あけましておめでとうございます。
令和8年(2026)の新春を迎えました。
今年は午(馬)年です。現代の私たちの生活では、馬と関わることはほぼありませんが、自動車での移動や農業の機械化が導入される前まで、馬は人間にとって重要なパートナーでした。奈良・平安時代の頃から通信手段としての馬の活用や神事、娯楽、そして軍馬にも使われていましたが、なんといっても庶民として馴染みが深いのは農耕や荷役としての馬ではないでしょうか。世界に目を向けてみるとモンゴルなどの遊牧民は今も馬を大事なパートナーとしているようです。『法華経』においても馬は高価なものとして挙げられていますが、日蓮聖人も馬をたいへん可愛がられ、世話をされていたようです。
そんな人間と深い関わりがある馬を縁起の良いものとして1年を感じ、社会や家族、そして自身を良い方へ馬が疾走するように前進させていく年になることを願います。
ただし、日蓮聖人はお手紙で馬を例えてこのようなご忠告もされています。「人を憎むような様子もなく、謙虚な態度で、下人なども召し連れず、良馬にも乗らず、鋸を手に持ち金槌を腰に付けて、いつもにこやかな様子をしているのがよいでしょう。この教訓を少しでも守らないならば、今生には身を滅ぼし、後生には悪道に堕ちるでしょう」と。「鋸を手に持ち金槌を腰に付けて」というのは相手が建物の建築を司る役職についていたためのお言葉です。
馬のように駆けていくことも大切ですが、誰もついてきていなかった…ということになっては誰も幸せになりません。人間性をともなう心と行動があれば、多くの人が幸せになれるでしょう。物質的な豊かさがともなえばもちろん良いことですが、それとはまた違う満たされた心が本当の幸せです。
また『法華経』の常不軽菩薩品に説かれる「あなたを敬う」という心と実践的な行動も私たちにとって大切な行いです。日蓮宗ではそれを「いのちに合掌」という言葉で表しています。今年も「いのちに合掌」し、世界が幸せにむかって駆けていけるような祈りと行いを続けていきましょう。

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新年のご挨拶。

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