オピニオン
2017年3月10日号
娘と近所の公園に行くと、小学生が野球を
娘と近所の公園に行くと、小学生が野球をして遊んでいた。私たちが砂場に向かうと、近くにいたおじさんが「そこの君たちー! 小さい子が来たから野球はやめなさーい!」と一声。「あ、は~い」小学生たちは野球道具をしまうと、やがて鬼ごっこを始めた▼私はありがたいような、申し訳ないような思いで、小学生とおじさんに会釈をした。それにしてもあまりに自然な声かけに驚いた。その後の小学生の様子を見ても後腐れがない。皆が気持ちよく遊べるように…と、愛情から出た言葉には苛立ちも刺もなく、小学生の心にすっと届いたのだろう▼最近公園に行くと、禁止事項が書かれた看板がやたらと目につく。「自転車乗り入れ禁止」「ボール遊び禁止」などなど。看板からは「皆が楽しく遊んでほしい」というより「この公園で問題をおこさないで…」という悲痛な声が聞こえてくるようだ。あらゆることを禁止にすれば問題は起こらないが、そこに学びはない。いつどうやって遊ぶのか、相手を思いやることや距離感は経験からしか学べない。看板からは学べないのだ▼社会の宝、子どもを育てるのは親だけではない。将来たくさんの花を咲かせるためにも、今こそ愛情を持った種まきをしなければ。周囲を思いやり、慈悲の心をさまの声。私たち一人ひとりが菩薩さまになれることを忘れずに実践していきたい。 (蛙)

日々の積み重ね
稀勢の里が初優勝、そして十数年ぶりの日本出身横綱になり、日本中が大喜びしました。
稀勢の里は「支えてくれた人への感謝」を最初に述べ、父親はこれまで肝心なところで勝てない時でも、「毎日一歩ずつ成長しているのだ。」と親子で確認しあってきたこと、一喜一憂することなく決して諦めずに常精進することの大切さを重ねて述べていました。
「毎日毎日の積み重ね」。私たちの信仰も同じですね。信仰は水の如くと申します。火が燃えるようにパッと勢いよく燃えても、その時ばかりではいけない。水がさらさらと流れ続けるように、毎日毎日の積み重ねです。変わらぬ心、衰えぬ心が大切です。明けない夜はない。
日蓮聖人のお言葉に、「法華経を信ずる人は冬のごとし。冬は必ず春となる」とございます。この世で一番心豊かな人、この世で一番心清らかな人を目指して、お題目を唱え続けましょう。
(東京都東部布教師会長・小山内 功静)

「全国避難所ガイド」に日蓮宗寺院が登録
日蓮宗は2月24日、東京都大田区日蓮宗宗務院でスマートフォンアプリ「全国避難所ガイド」を運営するファーストメディア株式会社(山﨑佳一代表取締役)に「災害時協力寺院情報」を提供するための協定を締結した。「全国避難所ガイド」は災害時に避難所や安否確認、被災状況などの情報を配信するアプリ。今までは行政が指定した公共の避難所のみが登録されていたが、一般団体からの避難場所の提供は日蓮宗が初となる。
今回の締結は日蓮聖人降誕八百年慶讃事業の1つ「災害支援いのちの井戸プロジェクト」の本格的な始動となり、日蓮宗が社会貢献を積極的に行える体制づくりを目的にしている。提供する情報は、災害時に不足する生活用水を供給するための井戸水の提供の有無、帰宅困難者に数時間から1日程度の期間にトイレや休憩・仮眠場所としての開放の有無、被災者が公共の避難場所へ移るまでの緊急避難場所としての開放の有無の3つ。24日現在、アプリにはまだ実装されていないが、日蓮宗は協力寺院の調査を昨年11月に行い、まず約1千ヵ寺の登録を早くて今春から順次予定している。
調印した小林順光宗務総長は挨拶で「宗教法人は社会貢献を果たしていかなければならない」と強調し、「今回の締結でより一層、宗内、そして仏教界で災害時の協力寺院の情報登録を進めていきたい」と意気込みを述べた。同じく調印した山﨑代表取締役は、「大災害では公共の避難所が使用できなくなる場合もあり、多くの被災者が避難所ではない場所に避難をした。避難所まで遠い場合もある中、全国にある約7万7千ヵ寺の仏教寺院が一時的な避難所となれば、被災者は安心できるだろう。そのまず第一歩となったのが本日の締結。日蓮宗がきっかけとなり、協力してくれるほかの宗派が出てきてくれることを期待している」と語った。
今回の締結で数ある降誕八百年事業のなか、初の形となったいのちの井戸プロジェクト。日蓮宗では従来の建物整備などのハード事業よりも社会貢献や人材育成というソフト整備に重点を置いていることから、締結は今事業と日蓮宗の象徴的な出来事となった。




















