日蓮宗新聞

2006年3月1日号

全日仏「慰霊之碑」で合同慰霊祭

2004年12月26日世界を駆けめぐったインド洋沖地震アンダマン海津波のニュース。あの未曾有の惨劇から、今年は三回忌を迎える。
タイ国プーケット日本人会(宮下和司会長)が発起人となり、津波被害者「慰霊之碑」が完成した。昨年12月25日、日本からの観光客が多く訪れるプーケット県カマラの浜辺に慰霊碑が建立され除幕式を挙行。碑には、深い追悼の念を込めて、“久遠(とこしえの)の凪を願う”と刻まれている。
慰霊の碑建立には、全日本仏教会(会長=藤井日光日蓮宗管長)がプーケット日本人会に60万円を寄託した。この程プーケット日本人会から奈良慈徹社会部長に届いた報告を紹介する。

晴れ渡る空のもと、慰霊碑建立の除幕式典が行われた。
 発起人を代表してプーケット日本人会の宮下和司会長が「大津波で亡くなった当地の多くの方々や観光で訪れていた海外の方々を慰霊するため、慰霊碑建立と式典を計画しました。費用の捻出は、プーケットの篤志者やプーケットに関係するタイ国内外の企業、団体等に依頼し、協力していただきました。今後、毎年慰霊祭を行っていきたいです」と述べた。
来賓としてプーケット県ウオラボトット・ラサシマ副知事、遠山清彦外務大臣政務官、小林特命全権大使、衆議院議員の愛知和男氏が挨拶を行った。
式典には、約300人が列席し、終了後、特設テントやホテルにおいて軽食のレセプションが行われた。
翌26日には、慰霊碑近くに設置された場所で、合同慰霊祭が行われ、観光客を含め、約150人が参列した。
慰霊碑の存在に気づいてお詣りする人たちの姿を目のあたりにした日本人会の関係者も感激の面持ちで迎えていた。
慰霊碑の日本語の追悼の言葉は、藤井全日本仏教会会長が送った追悼の言葉が、日本語、タイ語、英語でそれぞれ刻まれている。
昨年タイ国政府の要請でプーケット並びにカオラックの浜辺で慰霊追悼法要を行った経緯から、全日仏では今回の慰霊碑建立に60万円を寄託した。
昨年5月(7日から10日まで)には、藤井全日仏会長名代の身延山久遠寺の井上総務はじめ、全日仏・身延山久遠寺山内から23人が参加し、犠牲者の追悼と復興を祈念する法要と唱題行脚を行っている。
また義援金としてタイ政府、世界仏教徒会議(WFB)に各100万円、総額400万円が贈られた。

illust-hitokuchi

日蓮宗加行所成満会 大本山中山法華経寺

凛とした空気、澄み渡った青空の広がった2月10日、千葉県市川市の大本山中山法華経寺で寒壱百日の苦修錬行を積んだ僧侶たちが成満を迎えた。全国各地から出迎えの檀信徒が見守る中、修行を終えた148師は結界の中で体得した修法道を携え、お題目布教に向けて新たな一歩を踏み出した。
氷点下まで冷え込んだ午前6時、太鼓の音が響き渡る中、瑞門が開き、加行僧が姿を現わした。瑞門を出た行僧の中には涙を流す姿も見られ、出行を待ちかねていた檀信徒からは僧侶の名前や「お帰りなさい」との声がかけられ、拍手や歓声が沸き上がった。行僧各師の名前が染め抜かれた成満旗がズラリと立ちならぶ中、一行はお題目を高らかに唱え行列。その姿に檀信徒の顔は安堵と喜びに溢れていた。
成満会は午前8時、祖師堂で営まれ、加行僧の力強い読経と見守る檀信徒の思いが堂内を埋め尽くした。

 法要中、伝主の新井日湛貫首が許証を、佐野前暁伝師が感賞状を授与し、小松浄慎宗務総長が修法師辞令交付を行った。
小松総長は加行僧を労うと共に「修法布教の先陣に立ち、檀信徒未信徒教化、さらには立正安国お題目結縁運動の推進力となって、護法伝道の原動力となるべく、皆帰妙法立正安国仏国土顕現の大願成就に向け、力強い活躍をされることを願います」と挨拶。
また、新井貫首、佐野伝師、千葉北部の赤羽浩教宗務所長、全国修法師会連合会会長の工藤堯幸師が祝辞を行い、労いの言葉をかけた。
最後に全堂代表の若松宏泉師が「大勢の方からお力添えを頂き、無漏相承修法奥義の伝授を受けることが出来ました。その恩に報いて、立正安国の祖願達成、修得した修法道をもって世界の平和、社会の人々に尽くし、仏祖の四恩に感謝していくことを誓います」と謝辞を述べると、堂内は温かい拍手に包まれた。
成満会終了後、荒行堂前では多くの檀信徒が出迎えた。許証を手にし出てきた行僧は、足早に家族や檀信徒にもとへ。「お疲れさま」と目を潤ます檀信徒や、100日ぶりに子どもを抱く行僧の姿が見られ、境内は多くの笑顔が溢れていた。

illust-hitokuchi

side-niceshot-ttl

写真 2023-01-13 9 02 09

新年のご挨拶。

過去の写真を見る

全国の通信記事

  • 北海道教区
  • 東北教区
  • 北陸教区
  • 北関東教区
  • 北関東教区
  • 千葉教区
  • 京浜教区
  • 山静教区
  • 中部教区
  • 近畿教区
  • 中四国教区
  • 九州教区

ご覧になりたい
教区をクリック
してください

side-report-area01 side-report-area02 side-report-area03 side-report-area04 side-report-area05 side-report-area06 side-report-area07 side-report-area08 side-report-area09 side-report-area10 side-report-area11_off side-report-area12
ひとくち説法
論説
鬼面仏心
購読案内

信行品揃ってます!

日蓮宗新聞社の
ウェブショップ

ウェブショップ
">天野喜孝作 法華経画 グッズショップ
">取扱品目録
日蓮宗のお店のご案内
">電子版日蓮宗新聞試読のご登録
">電子版日蓮宗新聞のご登録
日蓮宗新聞・教誌「正法」電子書籍 試読・購入はこちら

書籍の取り扱い

前へ 次へ
  • 名句で読む「立正安国論」

    中尾堯著
    日蓮宗新聞社
    定価 1,365円

  • 日蓮聖人―その生涯と教え―

    日蓮宗新聞社編
    日蓮宗新聞社
    定価 826円+税

書評
正法
side-bnr07
side-bnr07