日蓮宗新聞
2010年11月1日号
第64回 日蓮宗布教院開催 「高座説教」体得のため
第64回日蓮宗布教院(佐野前暁院長)が9月1日から15日まで、福岡県福岡市日蓮聖人銅像護持教会(主管=佐野院長)で開催され、僧侶22人が受講した。
聴衆より一段高く設けられた席で儀式に則り、講談のように中啓ちゅうけいや笏しゃくなどを使って祖伝(繰り弁)を語る「高座こうざ説教」。布教院は日蓮宗に継承されてきたこの「高座説教」を体得するための教育機関で、明治期の開設以来、多くの説教師を輩出してきた。
今回は佐野院長をはじめ、副院長に松尾周学師(福岡県龍潜寺住職)、主任講師に平野譲山師(静岡県法蔵寺住職)、講師に三大寺聡温師(愛知県妙感寺住職)らが就き、指導にあたった。
最終日に行われた閉院式では、渡邊照敏宗務総長の名代として塩崎望巳教務部長が祝意を示すとともに「布教院で学んだことを宗門運動に活用してほしい」と激励。佐野院長は「これからが本番。ますますの精進を」と院生にエールを送った。