2009年12月1日号
立正大学 日本一 初出場初Vの快挙
実を結んだ全員野球
各大学野球連盟の秋季リーグ戦の優勝校などから選ばれた11校によるトーナメント戦で、秋の大学野球日本一を決める第40回明治神宮野球大会が11月14日から20日まで東京・新宿区の神宮球場で開催され、立正大学が初出場初優勝の栄冠に輝いた。宗祖日蓮聖人が世に発した名句「立正」をその名に戴く立正大学。スポーツを通じ「立正」の二文字を世に高らしめた功績は大きい。
東都大学野球秋季リーグ戦で悲願の初優勝を果たし同大会に初出場した立正大は初戦で東北地区の雄・東北福祉大と対戦、2対1という接戦をサヨナラ勝ちで制した。日蓮宗に源流を発する立正大と法然上人の浄土宗を母体とする佛教大の伝統仏教宗派同士の対決となった準決勝ではエース南が佛大打線を完封して4対0で勝ち決勝進出。
決勝の相手は、準決勝で強豪明治大に打ち勝った強打の上武大。立正大は初回に二番荒木が2試合連続となるホームランを放ち先制、3回にも1点を追加し優位に試合を進めるものの再三のチャンスにあと1本が出ず緊迫の展開に。ここで踏ん張ったのが小石、菅井の4年生投手陣。伊藤監督の継投采配がズバリと決まり強打の上武大打線に三塁を踏ませぬ完封リレーで2対0で勝利した。
大会3試合を通じ失点はわずかに1点。少ない得点を投手力と鉄壁の守備で守り勝つという、東都リーグ戦から続く立正大らしい全員野球の勝利だった。
日蓮宗では立正大学の建学の精神を世に広めることを目的として、野球部に対して平成19年の東都リーグ二部時代から助成金の提供を通じて応援を続けてきた。今回の快挙はまさにそれが結実したものでもあった。