2009年10月1日号
池上本門寺酒井貫首が映画出演
「eatrip」世界映画祭に出品
「いただきまーす!」最近おいしくご飯を食べていますか?
そんな素朴な質問を投げかけてくれる映画「eatrip」(製作・配給スタイルジャム)が公開される。6月に先行プレミア上映で話題となり「第33回モントリオール世界映画祭」「第28回バンクーバー国際映画祭」に出品されたこの映画に大本山池上本門寺(東京都大田区)の酒井日慈貫首が出演している。出演者は他に女性歌手のUAさん、武者小路千家・15代家元後嗣の千宗屋さん、俳優の浅野忠信さん、その他の個性ある面々が揃う。インタビューや食の場面を綴ったドキュメンタリー映画に仕上げられ、フードクリエイティブ・チーム「eatrip」の主宰者野村由里氏が初監督した。
「食べる」という行為を通して「生きる」ことを映像で表現しようと試み、各方面で活躍する人たちに「食」との向き合い方をインタビューしながら生きることの原点を探っていくのがこの映画の見どころだ。
酒井貫首は映画の中で「“いきいき生きる”から幸せ。何でもおいしく食べることだよ。食で一番大切なことは健康。健康だから食べ物が自然と美味しい。食べるのが美味しいから健康になるっていうね、それが大切ですよ。食べ物は、全て五感で感じる。だから目、匂い、もちろん舌ね、口、耳、それから触る。生きている人間なら五感全てを使っている。だからこんな楽しいことはないし、こんなすばらしいことはない」と語る。
主人公も台本もないこの映画の中で出演者はそれぞれに食と人との関係、つまりいのちとのつながりを探求しながら本音で語っている。あたりまえの日常の光景が輝いて見えてくる。そんな印象の映画だ。
10月10日からの恵比寿ガーデンシネマを封切りに、全国で順次公開される予定。