日蓮宗新聞

2005年2月1日号

惨禍に遭った塩田宝君 「現地救援を」小泉首相に手紙

スマトラ沖地震が発生した昨年12月26日、インド南部のチェンナイに滞在していた愛知県名古屋市円頓寺(塩田宝裕住職)の長男・宝君(14)は帰国後、小泉純一郎首相に現地の救援を求める手紙を送付。1月14日、宝君のもとに首相から努力を約束する返信が届いた。
◇   ◇
宝君は「愛・地球博」に出展する連合愛知などが企画した「エコワールドツアー・子ども特派員」に応募、試験を受け見事特派員に選ばれた。インドは“お釈迦さまの聖地だから”と宝君が希望したもので、12月23日から30日まで取材のために訪れていた。
26日、チェンナイから移動するためホテルを出ると、目に飛びこんできたのが血相を変え逃げまどう人々の姿。何が起こっているかわからなかったが、移動先のホテルで巨大津波の発生を知った。まず自宅へ無事を知らせたが、現地の情報伝達の遅さにショックを受けたという。
インドに津波が押し寄せてきたのが、地震発生から3時間後。もし、津波警戒の連絡が早く届いていたら、皆慌てることなく食料などを手に逃げることもできただろうし、何より命を落さずにすんだのではないか。帰国後、ことの重大さ、悲惨さを改めて痛感した。
そして、一日早くチェンナイを訪れていたら事の大きさを実感せずに終わってしまっただろうし、遅ければ自分は巻き込まれていたかもしれない。“今あるのは仏さまのご加護のお陰。自分に何かできることはないか”と、小泉首相に手紙で復興支援を要請することを思い立った。
「あのきれいな瞳で僕らを迎えてくれたチェンナイの人々は無事だろうか」「今、多くの人たちのいのちを日本は感染症から救えると思います」。手紙には医療や食料、復旧支援、また地震と津波の予知技術が期待されていることを記し、大晦日、東京の連合本部を通して送付した。宝君はその後も、お寺の新春祈祷会などで自らの経験を話し、募金を呼びかけた。
そして、1月14日、小泉首相からの返信が連合愛知を経てファックスで宝君に届けられた。そこには「インド洋の津波被害をわがことのように考え、心配されていることがよくわかりました。皆さんの気持ちを大切にして、これからも一日も早く復興できるよう、アジアの一員として努力していきたいと考えています」と、援助を約束する旨が記されていた。
宝君は今後、中学校で中越地震に続きスマトラ沖地震の募金活動を開始したいと考えている。

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