日蓮宗新聞

2005年1月1日号

平成の妙塔建立を発願

身延山久遠寺 藤井 日光法主

平成17年乙酉の新春を寿ぎ、皆様にご挨拶申し上げます。
昨年は国内外に亘り、度重なる災禍、情勢不安極まりなく、多くの生命を失い、多くの人々が今もなお安心を求める生活を強いられています。
失われた多くの命に御回向申し上げ、世情の安心を祈念申し上げます。
今こそ、南無妙法蓮華経による生命の尊厳と世界の安穏を顕現する時と、年頭にあたり意を新たに致す次第であります。
昨年身延山では130年振りとなります五重塔再建を発願いたしました。顧みますと700年前日蓮大聖人は佐渡御配流のおつかれもみせず平左衛門尉頼に向かって三度目の国諫をなさいました。まさに獅子王のご聖言であります。しかし幕府は耳をかさず、その結果遠からずして外攻にさらされたこと、史上に示す通りであります。
大聖人は「三度諫めて用いらずば山林に籠もれ」の故事にならい、この身延の地を末法万年法華経流布の地と定められ、広宣流布の時を待たれたのであります。200年後、第11代法主行学院日朝上人は西谷を霊気魂魄静隠の地、北に聳える身延山を緇素信行増進、子弟教育、布教伝道の拠点と定め一大事業をおこされ今日の礎を築かれました。歴代の法主猊下、又その意を体して鋭意努力を重ねられ山容は整い教線は全国に伸張してゆきました。
かくて第24代法主日要上人の折、本堂、祖師堂、五重塔を中心に一代法城が完成したのであります。しかるにほぼ200年後雷火により五重塔は焼失、30有余年の辛苦の後に再建立されつつも又々焼失、かくて130年間歴代先師は山容復興、教線拡充に鋭意努力を積んでこられましたが心ならずも五重塔再建は掉尾の事業となったのであります。先の立教開宗750記念をもって祖山の山容はほぼ完成いたしました。歴代先師の御心を拝し、この度の50の再々建立の発願となった次第であります。
そもそも五重塔は2500年の昔、仏陀釈尊入涅槃の御時、お仏舎利を八分し、各地において仏塔を建立したことに始まります。初期教団では仏塔と本堂の二つが中心で宿舎その他はその次でありました。その本義は身延山の本堂に顕現されております。しかしやはり仏塔は仏塔として建立礼拝申し上げたい。この度の発願も実はここにあります。身延山上に輝く仏塔、この一事だけでも末法万年に向けての大光明となることまちがいありません。
十万有縁緇素の皆様、身延山上にお題目の宝塔五重塔が建立され、混迷の時代に一大衆生救済の慈光となりえますよう、ご支援ご協力のほど切にお願い申し上げる次第であります。

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新年のご挨拶。

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