2004年11月1日号
“建学の日・日蓮聖人涅槃会仏教文化公開講座”
立正大学仏教学部(北川前肇学部長)では13日、大崎校舎の石橋湛山記念講堂で“建学の日・日蓮聖人涅槃会(御会式)仏教文化公開講座”を開催し、一般客や学生ら約400人が出席した。公開講座は22回目を数え、ご入滅の日に涅槃会法要とあわせて行われるのは今回が初めて。
第一部の日蓮聖人涅槃会法要は渡邉一之学園理事長を導師に営まれた。式衆は谷中・熊谷学寮生が務め、仏讃歌研究会プンダリーカも出仕して仏讃歌を奉唱した。
続いて庵谷教授が「日蓮聖人の三大誓願と建学の精神」と題して講演。日蓮聖人の三大誓願を紹介した上で、立正大学の“建学の精神”はその表明であることから、今後も教育の現場で「人類の指針の提示」「社会への寄与」のため、人材育成に努めていくと話した。
第二部では、国内外で活躍する筑前琵琶奏者・上原まりさんが、日蓮聖人の伝記の中から「由比ヶ浜」を、ファンお馴染みの“平家物語”からは「祇園精舎」のくだりを朗読した。
また、上原さんが新たな試みとして挑戦している瀬戸内寂聴訳“源氏物語”の演目「桐壺」も披露された。約20年にわたって取り組んできた合戦物の平家物語とはちがい恋物語であることから、艶やかな音色を探すのに試行錯誤したというが、味わい深い音色は終演まで会場を十分に魅了していた。