日蓮宗新聞

2004年11月1日号

余震に恐怖と緊張の日々

新潟県中越地方を震源に23日発生した地震による被害者は死者23人、負傷者2千200人に達した(26日現在)。強い余震が続き、地元の住民は恐怖と緊張の日々を送っている。震度6強を連続して観測した同県小千谷市に1ヵ寺、震度五弱を観測した長岡市、柏崎市に合わせて20ヵ寺の日蓮宗寺院があり、各寺院で本堂に亀裂が入ったり、壁が剥落するなどの損壊、また、墓石倒壊や瓔珞落下、仏具散乱などの被害が相次いだ。

 小千谷市にある松涼寺(平山要秀代務住職)では墓石がすべて倒壊。本堂内の仏具や庫裡の家財道具が倒壊し、床一面に散乱した。
長岡市真成寺(武見潮裕住職)が激震に襲われた当時、留守を守っていた寺族が本堂を向いて一心にお題目をあげ揺れに耐えた。檀徒宅でお経をあげていた武見住職も自我偈をあげている途中だったが、最後までお経を読み続けた。夜は車中で朝になるのを待ったという。真成寺では開山・歴代の墓石や檀信徒の墓石のほとんどが落下やずれるなどした。また、本堂前と庭の灯籠が倒壊。壁が一部剥落した。
柏崎市実蔵寺(吉田存祐住職)では地震発生当時、夕食の支度に取りかかるところだった。当時住職は留守で、本堂のきしむ音を聞いた夫人が院首とともに外へ飛び出すと境内にそびえる松の大木が揺れていた。近所の住民とともに駐車場のまん中に毛布、座布団、段ボールを持ち込んで暖をとり、余震の恐怖に耐えた。
7月の新潟・福井豪雨で庫裡の2、3階部分と日蓮聖人銅像以外の建物をすべて流失した南蒲原郡妙栄寺(望月是範住職)では、23日午後6時3分の地震で震度五弱を観測。豪雨の際決壊した刈谷田川河川工事に伴う寺院移転について話し合いをする前日だった。「皆もう疲れきっています。何から始めてよいのか…」。望月住職はショックを隠しきれない様子で力なく語っていた。

被災状況の報告豪雨災害へ義援金
池浦新潟西部宗務所長

地震発生から2日後には、新潟県西部の池浦泰樹宗務所長が宗務院を訪れ、現地の被災状況を報告した。また所長自身も新潟での対応に追われる中、管内28ヵ寺から寄せられた7月の新潟・福井豪雨災害への義援金を寄託した。

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