日蓮宗新聞

2006年6月10日号

酒井猊下、管長就任祖廟奉告式

日蓮宗第51代管長に大本山池上本門寺貫首の酒井日慈猊下がご推戴を受け(5月20日号で既報)、5月22日に身延山の日蓮聖人御廟所で管長就任祖廟奉告式が行われた。
この日の身延山は、新緑の清々しい空気につつまれ、酒井貫首は午前11時に御廟所前参道に到着。小松浄慎宗務総長・井上瑞雄身延山久遠寺総務をはじめ管長推戴委員会の永倉嘉文・井村大祐副議長・平井照山宗会議長・宗務院役職員などと共に祖廟での奉告式に臨まれた。
酒井貫首は奉告文の中で、「沙門日慈、小松宗務総長以下宗務内局を帯同し、宗祖日蓮大聖人棲神の霊地にあって恭しく祖廟にぬかずきて、第51代日蓮宗管長就任を告げ奉る。今日の世相を鑑ずるに著しき仏法の衰微あり、功利の風雨これに乗じて世界平和・人類共生の和合を欠く。されば宗門『立正安国・お題目結縁運動』を提唱し、仏祖無辺の教恩に報い奉らんと始動せる。ここに慎んで宗門統帥の大命を拝し、大勇猛心を奮い精進せんことを御宝前に誓い奉る」と決意を述べられた。
続いて久遠寺本堂・祖師堂・御真骨堂でも就任の奉告がなされ、酒井管長は、全国の寺院・教会・結社の法燈高揚と、日蓮宗全檀信徒の「現世安穏 後生善処」(現世において幸福になり、死後には善い場所に生まれる。法華経薬草喩品の文)を祈念された。
就任奉告式終了後、久遠寺水鳴桜では酒井管長と久遠寺役員・宗務役員との間で「対面の義」が執り行われた。

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2006年6月1日号

日蓮宗へ龍雲寺が復帰

 宮崎県都農町の龍雲寺(海野禮秀住職)が、このたび日蓮宗に所属することとなり、辞令交付式が5月19日に東京大田区の日蓮宗宗務院で行われた。
龍雲寺はかつて日蓮宗であったが、昭和30年代初頭に当時の創価学会との軋轢の中で、宮崎県内の日蓮宗寺院9ヵ寺と共に「大日蓮宗」として独立していた。30年以上の歳月を経た平成元年、大日蓮宗の寺院の大半は日蓮宗への復帰を果たしたが、龍雲寺は単立寺院(いずれの宗派にも属さない)として布教活動を続けていた。
近年、龍雲寺の日蓮宗復帰への気運が高まり、現在80歳の海野住職が各方面への働きかけを行った結果、もと大日蓮宗の寺院の中では最後の復帰が実現した。
5月19日の辞令交付式では、療養中のために登院できなかった海野住職の代理として、宮崎・鹿児島・沖縄管区の吉田海心宗務所長が、龍雲寺の所属辞令と海野住職への僧階辞令を受けた。
吉田所長の自坊である延岡市の本東寺も、かつては大日蓮宗に所属しており、このたびの龍雲寺の復帰に対し吉田所長は「宮崎には日蓮宗寺院が少ないが、こうしてまた、かつての団結が蘇ったことは非常に嬉しい」と、喜びの思いを表していた。
またこの日、吉田所長と共に辞令交付式に臨んだ吉田憲由師(本東寺修徒・宮崎県日蓮宗青年会現会長)は、「海野上人の思いを引き継いでいきたい」と重厚な面持ちで語った。憲由師は龍雲寺の法燈を継承する予定となっている。

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大本山誕生寺に「布教殿堂」

 日蓮聖人御降誕800年に向け、御降誕の霊跡大本山誕生寺(千葉県鴨川市、石川日命貫首)が建立を進めている「布教殿堂」。その上棟式が5月14日、全国から僧侶檀信徒約400人が参列して営まれた。石川貫首は工事が順調に進んでいることに感謝の言葉を述べ、建立に対する熱い思いを語った。
上棟式法要は祖師堂で、石川貫首を導師、片桐有而師(同市日澄寺住職)、熊沢宣英千葉南部修法師会長(いすみ市本迹寺住職)を副導師に、小松浄慎宗務総長、総本山身延山久遠寺の神蔵義一財務部長をはじめ本山貫首や宗会議員、全国の僧侶檀信徒が参列して営まれた。
読経の後、石川貫首から完成を祈願した「棟札」が清水建設に手渡された。祝辞に立った小松宗務総長は、来年4月から実動する宗門運動『立正安国・お題目結縁運動』を控え、平成21年の『立正安国論』奏進750年、同33年に迎える宗祖ご降誕800年に向けて伝道宗門日蓮宗の興隆を関係諸機関と策定しているとし、「願わくは宗祖ご降誕八百年の先駆けとなります誕生寺布教殿堂が、宗門運動に遍く働きかけ、我等と一切の生きとし生けるものに仏祖の大白光を照らして、立正安国・仏国土の顕現とならしむる信仰運動となりますことを心よりお祈り申し上げます」と挨拶した。

殿堂建立にあたって『立正安国論』をあらためて精読されたという石川貫首は、「世、みな正に背き、人悉く悪に帰す。故に善神は国を捨て相去り、聖人は所を辞して還らず」という一節をあげ、「私たち一人一人の心の在り方が間違っているために神も仏も去りおかしな世の中になってしまったと、日蓮聖人ははっきりと仰っています。今回、これは750年前の教えではなく、今の我々に向かって発せられたものであると気づきました。我々一人ひとりの曲がった心を正す、その第一歩が布教殿堂建設の始まりです。私が歩んできた布教生活60年の集大成として、この心を皆さまにお伝えしていきたいと思います。皆さまのさらなるお力添えを頂いて、世の中を甦らせる運動にしてほしい」と語った。
法要後、棟札が掲げられた布教殿堂を前に読経と修法が行われ、完成を祈る力強い読経と餅撒きに手をのばす檀信徒の歓声が小湊の地に響いた。
「布教殿堂」は本堂に隣接して建設されており、本年いっぱいで完成する予定。

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新年のご挨拶。

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