日蓮宗新聞

2010年11月1日号

日蓮宗声明師養成講習所 岡山市妙教寺で

平成22年度日蓮宗声明師養成講習所が10月2日から8日までの7日間、最上稲荷さいじょういなりとして知られる岡山市妙教寺(稲荷泰瑛住職)で開かれ、声明師を目指す僧侶41人が研鑚を積んだ。

この講習所は「『日蓮宗宗定法要式』初版刊行の翌年、昭和27年9月に静岡県本山蓮永寺で、第1回が開催されて以来、今年で52回を数え、受講者は宗定法要式の理念や声明の実唱・坐作進退ざさしんたい・式具作法しきぐさほうなどや法要儀式全般にわたって研鑚を積み、声明師任命を受けた者は全国各宗務所管区全僧侶に普及徹底させるために働くという任務を担っている。
「もっと腹圧をかけて声を!」、「どんな動きをするにも折り目をつけて!」。受講生たちは所作や声明について、主任講師の早水日秀師(神奈川県本山妙本寺貫首)はじめ講師陣から細かく指導を受ける。まさに「習礼しゅうらい」に明け暮れる毎日である。夕食の後は各班に分かれて昼間できなかった箇所の練習が続く。
1回生として受講した中島啓文師(東京都養源寺内)は、鍛錬を重ねるうちに「法要儀式の大切さを強く認識し、もっとしっかり研鑚して自分たちが次の世代に伝えていかなければならない」という意識に変わったという。また2回生の鴇田貴久師(千葉県行光寺内)は「今回の受講で、法要儀式の大切さをより深く知ることができました。これからも怠ることなく研鑚を積み、宗門興隆しゅうもんこうりゅうの一翼を担えるように努めたいと思います」と語った。
また6日には「声明業先師報恩法要しょうみょうごうせんしほうおんほうよう」、修了の日の8日には「妙教寺歴代先師報恩法要」が早水主任講師を導師、講師の上田尚教師(京都府護国寺住職)と牧行宣師(石川県本是寺住職)を副導師、首座はじめ諸役を助講の藤本宣文師(佐賀県正福寺住職)・蓮見高純師(千葉県實相院住職)・八木一成師(岡山県蓮昌寺内)、式衆に2・3回生が出仕して営まれた。
閉会式では稲荷住職が歴代先師の報恩法要に謝意を表し、日蓮宗宗務院の塩崎望巳教務部長が「みなさんの今後より一層のご活躍に期待しております」と激励。続いて早水師が「僧侶の背骨として法式声明を常に学び続け、日蓮宗の僧侶としてのありようを求め続けてください。それが檀信徒、及び未信徒のみなさんに法華経のありがたさ、日蓮聖人の偉大さを伝えることになる、と私は信じております。これからも共に精進いたしましょう」と語った。

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「お会式」のにぎわい

日蓮聖人のご遺徳を偲ぶ

弘安5年(1282)、日蓮聖人は病気療養のため身延山から常陸の湯をめざして出立。その途上、武蔵国池上にご逗留とうりゅう、10月13日にご入滅された。以来七百有余年の間、全国の日蓮宗寺院・教会・結社では、10月から11月にかけて日蓮聖人のご命日を偲ぶ「お会式」を営んできた。

宗祖ご入滅の地として毎年大勢の参拝者で賑わう東京・池上の大本山池上本門寺(酒井日慈貫首)では、万灯行列のある10月12日のお逮夜たいやを中心に11日から13日にかけて五座の法要を厳修。今年は約25万人という人出を記録した。
 12日午前10時から酒井貫首を導師に営まれた宗祖御更衣ごこうえ法要では、東京都町田市などを中心とする武相御召講ぶそうおめしこう(五十子孝一講長)が今年も御召服を献上。読経のなか日蓮聖人像の御衣が夏物から冬物に改められた。
午後2時からは宗祖報恩御逮夜法要が営まれ、全国から訪れた参列者が香を手向け、報恩感謝を捧げた。夕刻からの万灯行列では約100講中の3000人が、池上徳持会館から池上本門寺までをお囃子はやしや鉦かねを鳴らしながら練り歩いた。力強い纏まといさばきの男性や、しなやかに纏を振る女性が次々に磨いた技を披露。万灯の光の行列が続々と仁王門をくぐり、報恩感謝を捧げた。
翌13日は酒井貫首を導師に宗祖御入滅第729回の御正当法要が営まれ、大堂内は全国からの参詣者で埋め尽くされた。日蓮聖人ご入滅時に日昭上人が打ち鳴らされたという故事にちなみ、ご入滅時刻の午前8時に酒井貫首が「臨滅度時りんめつどじの鐘」を鳴らされた。

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