2023年12月1日号
57箇本山めぐり満了証授与式
日蓮宗全国本山会(総裁=内野日総総本山身延山久遠寺法主猊下、会長=井上日修本山瑞輪寺貫首)企画監修の「全国五十七箇本山御朱印めぐり」満了証授与式(第5回)が11月17日、山梨県身延山久遠寺で行われ、満願した31人が出席した。井上会長から1人ひとりに満了証が授与されると、参加者に笑顔が広がった。
井上会長は参加者に対し、「北は宮城、南は佐賀まである日蓮宗の本山をめぐるのは大変なご苦労だったと思います。奇特であり、まさに日蓮宗の信仰、信徒の鑑です。皆さまを筆頭に本山めぐりをされる人たちが増えれば、日蓮宗も栄えていくと確信しました」と讃えた。
千葉県から参加したYMさん(39)は、亡くなった父・Tさんのあとを受け継いで満願を果たした。Tさんは2018年開催の同じ満了証授与式に出席した後、2回目の満願を目指し本山めぐりを開始したが、2019年に志半ばで逝去した。昨年11月にMさんは、Tさんが回れなかった本山の参拝を含め、今年3月までの約5ヵ月間で57本山の参拝を達成した。「父親もこの場所をめぐったのだなと感じながら参拝しました。また自分自身の内面と向き合うためにも始めた本山めぐりで、心があらたまり、前向きな気持ちで溢れました。もう一度参拝したいです」と安堵の表情を浮かべ、恒夫さんを追悼した。
岡山県から参加のOHさん(81)は、団体参拝での本山3ヵ寺の参拝をきっかけに4ヵ寺目から1人で全国をまわりはじめた。「コロナ禍もあり参拝できない時期もありましたが、平成29年から今年の9月までの6年をかけて満願しました。不思議なご縁でたくさんの人に助けて頂き、1ヵ寺1ヵ寺に思い出ができました。本当にありがたいです」と話した。
「全国五十七箇本山御朱印めぐり」は各本山貫首染筆のご首題を携行し、参拝時にご朱印をいただく企画で、57本山参拝後には、満願証が授与されるほか、定数以上の参加者がいれば身延山久遠寺で満了証授与式が開催される。同セットは、日蓮宗新聞社で好評頒布中。問い合わせ・購入は日蓮宗新聞社営業部(☎03・3755・5271)まで。