日蓮宗新聞

2023年10月1日号

門下連合会・佐渡結集

日蓮宗や法華宗(本門流)など10宗派1団体からなる日蓮聖人門下連合会は9月13、14日に、新潟県佐渡市で聖人御著作『観心本尊抄』述作750年慶讃記念の結集を行った。日蓮宗宗務総長の田中恵紳同会理事長をはじめ、各宗派の代表者らが、同市出身の本間俊文立正大学仏教学部准教授の講演会で佐渡期といわれる聖人佐渡ご在島時の意義に思いを馳せ、『観心本尊抄』述作と佐渡始顕大曼荼羅御本尊が顕された霊跡・本山妙照寺での記念法要で報恩感謝の誠を捧げた。
本間准教授は『続日本紀』から過去の日本においての同島の認識や環境、特色を紹介。聖人が死を覚悟して来島されたことや、最初の謫居地の塚原においての他宗との問答での弁駁を挟んで聖人と島民との心の変化を話した。また曼荼羅本尊の図顕は「授与」という観点に立てば「布教スタイルの確立」とし、佐渡期の聖人の特徴の1つだとした。最後に「〝遠流の島の民〟という不安が尽きない社会的に低地位の人びとが、まさに〝生きる望み〟〝希望〟として聖人に共感した」とまとめた。
法要は、令和3年12月に発生した火災で焼失した本堂の跡地で、地元の僧侶檀信徒含めて約140人が参列するなか、田中理事長を導師に同会常任理事(各派宗務総長)を副導師に営まれた。自我偈をうやうやしく全員で読誦した後、田中理事長は慶讃文で『観心本尊抄』によって「当知是処 即是道場(まさに知るべし、この処はすなわち道場なり)の経文をこの世界に顕された」と意義を披瀝し、同会各派の参列者と異体同心に『観心本尊抄』述作への報恩感謝の法味を捧げるとともに、混乱する世界と人心の安寧のために浄仏国土顕現に刻苦励精すると誓った。続けて参列者は、教主釈尊と日蓮聖人の絶対的な大慈悲と、末法に出現すべき本尊のすがたが説かれた同御書の一節を拝読し、お題目信仰で実現する永遠の救いの世界が明らかにされたありがたさを噛み締めた。
法華宗(本門流)宗務総長の金井孝顕常任理事は挨拶で、「宗祖の門下に連なる者として、一層協力し一天四海皆帰妙法に向かう」と決意し、続けて田中理事長が、「末法濁世のなかでもお題目の灯りを掲げられた聖人の背中に倣い、社会に安穏なる明かりを灯していかなければならない」と使命を語った。また同会から復興支援金が贈られた同寺の鈴木日教貫首は謝辞のなかで、令和8年を目処に復興を目指すと報告した。
参列した同寺の矢邉政廣総代長は、「たくさんの宗派に参拝いただき、復興に向けての弾みがついた。ぜひ門下連合会の各宗派の皆さまに妙照寺と佐渡に来てほしい」と期待した。

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新年のご挨拶。

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