日蓮宗新聞
2022年7月1日号
第749回 身延山開闢会
山梨県総本山身延山久遠寺で6月12日、開闢会の御入山行列と御草庵法要が営まれた。開闢会は今年、第749回を迎え、来年は750回の節目を迎える。
新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から2年中止となっていた御入山行列が行われたが、今年も規模が縮小され、お題目旗を先頭にした総門から三門までの唱題行脚のみが行われた。門前町まで差し掛かると久々に聞こえる開闢会でのお題目を唱える僧侶たちを店主や子どもたちが出迎えた。
行脚隊を三門で迎えた内野日総法主猊下名代の持田日勇総務を導師に法味が言上された。挨拶に立った浜島典彦副総務は来年の開闢750年に向けて8月31日・9月1日の東京新国立劇場でのオペラ「日蓮の宇宙~曼荼羅世界」の公演、10月7・8日に身延山で開かれる全日本仏教徒会議の山梨・身延山大会、令和5年5月17日の御入山慶讃法要、6月13~18日の女性僧侶による現代音楽大法要を含む6座の法要などを発表した。そして「愛される身延山、愛する身延山となるように努力していきます。ぜひたくさんの人たちに参拝いただきたい」と述べた。
緑が深くなってきた御草庵での法要には昨年と同じく身延町長の望月幹也氏や身延山本願人会の7人の檀信徒がご宝前に華や灯りなどを捧げた。持田総務の発音により法華経やお題目を式衆や参列者が川のせせらぎや枝葉が擦れる音のなかで唱えた。また浜島副総務が『身延山御書』を拝読し、日蓮聖人のご在山時代に思いを馳せた。