2022年6月10日号
第55代管長・菅野日彰猊下 祖廟奉告式
第55代日蓮宗管長に就任された菅野日彰猊下が5月26日、山梨県総本山身延山久遠寺の御廟所で日蓮聖人の御魂に就任の奉告を行った。菅野猊下は着座後、深々と礼拝され、参列した田中恵紳宗務総長ら内局とともに法味を言上された。
菅野猊下は奉告文でまず第54代管長の4年間の任期を全うできたことへの感謝を述べられた。引き続き宗門をあげて「立正安国」の旗を掲げ、世界平和・人類の共存共生の和合に向けて常精進していくため管長として統理の大任を果たすことを誓われた。
菅野猊下は御草庵や諸堂を参拝された後、内野日総法主猊下とご面談された。菅野猊下は管長就任にあたり、当日ご着用されていた内野猊下から贈られた衣、袈裟、数珠に対する感謝の意を表された。また祖廟で「心新たにして全力で務めさせていただきます。大慈悲をお垂れください」と聖人の御魂へ願われたことや、人びとがコロナ禍やウクライナ情勢などで憂慮している世情だからこそ、管長として導いていきたい覚悟を持たれたことを明かされた。
これに対して内野猊下は「宗門としても大事な時期。このなかでのご就任はたいへんありがたく思います。お力添えをいただき、来年迎える身延山開闢750年も多くの人の慶びの笑顔であふれていることを希います」と話された。
また田中総長は「明日の光輝く宗門に向かって菅野猊下をお支えし、身延山とともに1歩ずつ歩みを進めてまいります」と内野猊下に伝えた。
菅野猊下の就任式は5月9日に東京の日蓮宗宗務院で行われた。