2019年3月1日号
第798回・日蓮聖人降誕会
日蓮聖人降誕八百年のご正当をいよいよ2年後に控えた千葉県鴨川市大本山誕生寺で2月16日、第798回降誕会が営まれた。参列した僧侶檀信徒約300人は、降誕の奇跡を寿ぐとともに誰もが合掌し合う立正安国への発信と実現を誓うお題目を響きわたらせた。
法要に先立ち、約800㍍離れた妙蓮寺から万灯講を先頭に日蓮聖人ご幼像が奉安された御輿が担がれ、練行列が行われた。到着した祖師堂では千葉県南部宗務所主催・僧侶檀信徒結集大会の唱題行が行われており、ご幼像は堂内外からの大音声のお題目に包まれるなか、ご宝前に遷座された。荻野泰継所長が「八百年に向けて、夫婦・家族・周囲の人びとが合掌しあえる社会を」と呼びかけると、千葉南檀信徒協議会長で現職の衆議院議員の森英介氏が「日蓮聖人と同郷の誇りをもって、盛り上げる原動力にならなければならない」と参加者に使命感を強めることを求めた。
石川日●貫首を導師に営まれた法要では、参列した中川法政宗務総長が挨拶に立ち、「日蓮聖人がすべての人びとを救うため仏使としてお生まれになったこの聖地には、今も蓮華が咲き誇り、泉は渾々と涌き出で、海には鯛が飛び跳ねています。形ではありません。心がその奇跡の瞬間に満たされ、目に見えるのです。この不思議を感じ、改めて日蓮聖人のご遺言として50年100年先の未来までお題目の灯をともすことが私たちの使命」と挨拶した。角濵監鏡執事長は謝辞で子どもを取り巻く社会環境を危惧し、「お題目を唱えるすべての人たちと誕生寺でお祝いし、社会へ向けてできることを行っていきたい」と述べた。
今年から万灯講で参加したという女性は「ご縁があって八百年のお祝いができることが嬉しい」と日蓮聖人のお題目を受け継ぐことの使命を笑顔で示した。