2016年10月1日号
妙蓮尊儀第750遠忌宗門法要
日蓮聖人の聖母・妙蓮尊儀(「妙蓮尊尼」とも)の第750遠忌を迎え、9月15日に千葉県鴨川市大本山小湊誕生寺(石川日命貫首)で内野日総管長猊下(総本山身延山久遠寺法主)を導師に宗門法要が営まれた。またこれに先立つ14日には聖父・妙日尊儀と妙蓮尊儀のご廟がある同市両親閣妙蓮寺(上村貞雄住職)で前会墓前法要、12日には身延山頂の奥之院思親閣(望月海俊別当)で法要が営まれた。
(日蓮聖人と妙蓮尊儀=妙蓮尊儀の「妙蓮」は、日蓮聖人が母・梅菊御前に与えられた法号(父は貫名次郎重忠公=「妙日」)。諸国ご遊学で末法の世の救いは法華経にあると確信された日蓮聖人は、故郷の安房国(現千葉県鴨川市)に戻られ、まずもってご両親に法号を与えられ、孝養を尽くされた。日蓮聖人と母とのエピソードには、息を引き取った母のために日蓮聖人が読経・祈念したところ蘇生されたという話や、晩年の身延在山中は風雨いとわず山頂に登られ、故郷に眠るご両親に回向を捧げられたという話などがある。「我が頭は父母の頭」、「母の御恩の事、殊に心肝に染みて貴くをぼへ候」など、両親、母への思いをご遺文に綴られている日蓮聖人は、仏教徒が知らなければならない4つの大切な恩のうちの1つに父母への恩を挙げられ、孝養で報じる大切さを説かれている。妙蓮尊儀がご逝去されたのは文永4年(1267)8月15日。今年の9月15日は旧暦の8月15日にあたる。)
