2016年1月1日号
明けましておめでとうございます
あけましておめでとうございます。
今年の8月15日に、日蓮聖人のお母さま妙蓮尊儀の第750遠忌を迎えます。日蓮宗では、9月15日に千葉県鴨川市大本山誕生寺で内野日総管長猊下を導師に宗門法要を、その前日には日蓮聖人のご両親が祀られる同市両親閣妙蓮寺で墓前法要を営みます。また9月12日には日蓮聖人が毎日ご両親への報恩を捧げた総本山身延山久遠寺の奥之院思親閣でも遠忌法要が営まれます。
日蓮聖人は晩年、毎日身延山に登られ、生まれ故郷に眠る父母へ向かい、供養されたといわれています。妙蓮尊儀の第750遠忌のご正当にあたり、みなさんに親孝行や親子の絆についてもう一度考えてもらえればと思います。
社会の変化で核家族化が進んでいます。成人した子は別世帯を構え、別々の家族になって暮らす割合が非常に多い世の中になりました。また遠く離れた場所への赴任などで、親子が顔を合わせる機会がめったにない場合もあるようです。だからといって親の愛情が薄まったわけではありません。父母の慈愛は、妙蓮尊儀の時代はもちろん、大昔から今に至るまで不変のものです。
一切の見返りを求めずに愛情をそそぎ、生み育ててくれた両親があって今の自分があるのです。だからこそしっかりとした意識をもって孝養に努めなくてはならないのです。
お正月は日頃別々に暮らす親子が顔を合わせる機会の多い時季でもあります。小さな一言から親孝行をはじめてみてください。照れくさいかもしれませんが「お母さん、生んでくれてありがとう」「お父さん育ててくれてありがとう」。そんなひと言が、生きている今の世を安穏にします。
