2015年6月10日号
全国檀信徒協議会総会開く
全国檀信徒協議会(池上幸保会長)は5月28日、東京・大田区の日蓮宗宗務院で第62回総会を開催し、全国各管区の会長や代表者ら約70人が出席した。
開会式では小林順光宗務総長を導師に法要が営まれ、全員でお題目を唱和した。その後、小林総長が、宗門運動「立正安国・お題目結縁運動」の「結実」までの6年間とすること、布教方針を「合掌」、今年度のサブテーマを「組織で動く」としたことを述べ、日蓮聖人御降誕八〇〇年に向けての実働の年であることを強調。そのためには僧侶檀信徒が一体となって取り組む必要があり、「熱烈なる信念、信仰のエネルギーを結集し、宗門の興隆を」と力強く協力を呼びかけた。
会議は、池上会長が議長となり進行され、昨年度の事業・活動報告に続き、会計報告が行われた。また池上会長は、昨年度に同会で制作した冊子『合掌~七つの教え』が好評で3万部以上<ruby><ruby>された実績から、今年度も事業を継続することを報告した。また任期満了に伴う役員改選が行われ、池上会長、武田家治副会長らの再任が決まった。
池上会長は、引き続き、祖山・霊跡・由緒寺院(総本山・大本山・本山)の護持顕彰を目的とする参拝の推進、宗門運動の支援、日蓮宗新聞の購読拡張など、世の中を明るくするためのパワーの源泉となるべく、活動を進めていくことを述べた。そのほか、会則改正、今年度予算案などの議案すべてが満場一致で承認された。
議事終了後は、教区や管区の多様な活動を学ぶことを目的に、埼玉県の伊藤光男常任委員が北関東教区の活動を発表。今回から新しく会長となった出席者も多く、他管区の活動内容に興味を示した。
また、大西秀樹師(京都府松林院住職)が「合掌」をテーマに宗門運動についての研修を行った。「いただきますなど道徳の合掌から、拝み合う法華経の合掌へ誘う運動が宗門運動」との説明に、参加者らは一生懸命に耳を傾けていた。
初めて出席した会長の1人は「初めてなので、いろいろな話が目新しく、新鮮だった。先祖代々日蓮宗にお世話になっており、これからも恩を返すためにできることをやっていきたい」と何かを得たように語った。
総会終了後は有志による団体参拝が行われ、1泊2日の日程で宮城県本山孝勝寺(谷川日清貫首)と宮城県石巻市法音寺(谷川正明住職)への参拝を行った。