日蓮宗新聞
2014年3月1日号
諸宗教者が震災復興祈るタスキつなげる
京都マラソンで諸宗教の交流駅伝開催
2月16日に開催された京都マラソン2014で、仏教やキリスト教など宗教超宗派の垣根を超えて、宗教者が世界平和と東日本大震災の犠牲者の冥福と復興への祈りをタスキに託してつなげる「InterFaith駅伝」を行った。
1チーム4人の10組、国内外から参加した計40人の宗教者が願いを込め、宗教と縁の深い古都・京都を走った。日蓮宗からは全日本仏教青年会の理事長を務める伊東政浩師をはじめ9人が参加し、力を合わせ、ゴールを目指した。
第4区ランナーの東京・日蓮宗立谷中学寮から立正大学に通う矢島昭輝さん(21)は、「教義が違っても、平和を願う気持ちは同じ。よりよい世界を目指すために、手を取り合っていきたい」と語った。
インターフェイス駅伝は諸宗教間の相互理解を深め、宗教という枠を超え、「一つの世界を目指すマラソン」をスローガンに、世界平和への祈願を目的として、ルクセンブルクで始められた。今回は、全日本仏教会や教派神道連合会などが実行委員会を立ち上げ、京都市の協力で開かれた。
また前日には、交流イベント・ピーピースが市内のホテルで開かれた。さまざまな宗教者が集まり、交流を深めた。また東日本大震災で被災した菊池彩加さん(21)がスピーチを行い、「忘れ去られようとしていることが、とても悲しい」と述べると、参加者は改めて犠牲者への追悼と被災地の早期復興への祈りを捧げた。
全日本仏教会の奈良慈徹総務部長(東京都日蓮宗妙義教会担任)は、「お互いを知ろうとすることは難しく、時にはそれが傷つけ合う結果になる。だからと言って、知り合いにもならず、協力をすることもなければ、世界は一つになれない。来年以降も諸宗教間の交流を続けていきたい」と述べた。
